【基礎ドイツ語】動詞kennenとwissenはどう使い分ける?文法と意味の違い【完全版】


動詞“kennen”と“wissen”は日本語ではどちらも「~を知っている」と訳されます。文法的にはどちらも四格支配の動詞ですね。

A:~って知ってる?

B:うん、知ってる/ ううん、知らない

この会話には時にkennen、時にwissenが使われます。

ではどうやって使い分けるのか?知ってる内容によって使い分けるの?それとも文法の使い方が違うの?

文法と意味の違いを基礎、その後の応用でふさわしい場面でふさわしい言い方ができるよう勉強していきましょう。

 

基礎編

文法の違い

まず文法の違いから見てみましょう。

・kennen+名詞・代名詞(四格)

・wissen+副文(dass, ob, was, wie…..など)

というのが大まかな違いです。

例)

A:Kennst du dieses Wort?
(この単語知ってる?)

B:Ja, ich kenne es. / Ich kenne es nicht.
(うん知ってる。/ 知らない。)

ーーーーーーー

A:Weißt du, was dieses Wort bedeutet?
(この単語どういう意味か知ってる?)

B:Ja, ich weiß es.  / Ich weiß es nicht.
(うん、知ってる。/ 知らない。)

ひっくり返して

✖ Weißt du dieses Wort?
✖ Kennst du, was dieses Wort bedeutet?

とするのは間違いです。

それではkennenの例文からもっと見てみましょう。kennen+四格です。

四格支配の動詞とは

・Kennst du meinen Bruder?
(私の兄を知ってたっけ?)

・Kennst du den Weg?
(この道知ってる?)

・Ich kenne das Lied.
(この歌知ってる。)

・Wie gut kennst du München?
(どれぐらいミュンヘン知ってる?)

・Ich kenne die Stadt nicht so gut.
(私はこの町をよく知らない。)

 

次にwissenの例文を見てみましょう。

主文と副文(dassなど)についての文法解説はこちら

・Wissen Sie wo die Toilette ist?
(トイレどこにあるか知ってますか?)

・Ich weiß, dass er in Paris ist.
(私は彼がパリにいることを知っている。)

・Weißt du, wie spät es ist?
(今何時か知ってる?)

・Weißt du, wann der Supermarkt aufmacht?
(このスーパー、いつ開くか知ってる?)

・Wusstest du, dass Eva verheiratet ist?
(エバが結婚したこと知ってた?)

・Weißt du, wann es Mittagessen gibt?
(いつ昼ご飯になるか知ってる?)

・Letztes Jahr wusste ich nicht, dass Deutsch so cool ist.
(去年はドイツ語がこんなにかっこいいと思ってなかった。)

文法の違いにおいて大事なことは、wissenの副文を使った例文はkennenに置き換えることができず、kennenの例文はかなりの頻度でwissenに置き換えることができるということです。

なぜならwissenも四格支配の動詞であるから。すでに出た例文の中だと

Ich kenne/weiß seinen Namen.
Ich kenne/weiß den Weg.

などがwissenにも当てはまります。

 

意味の違い

これらの例文から両者の意味の違いを見てみましょう。

kennenには誰かや何かについて見たことがある・会ったことがある・聴いたことがあるという解釈ができます。

たとえば人・街・音楽・映画・単語・建物・・・・などについてです。

・Ich kenne die Musik.
(この音楽を知っている=聴いたことがある)

・Ich kenne den Film.
(この映画を知っている=見たことがある)

・Ich kenne das Wort.
(この単語を知っている=見た/聴いたことがあって覚えている)

*経験を表す「~したことがある」という独立した文法はドイツ語には存在しません。普通の過去の形のなかにこの意味も含まれます。

ただし言語だけはkennenが使えません。「スペイン語知ってる?」とききたかったら

✖Kennst du Spanisch?
〇Kannst du Spanisch?

というのが正解です。言語には話法の助動詞könnenを使いましょう。

 

wissenにはkennenよりもう少し具体的なことを表現するときに使うと解釈できます。

たとえば単語の意味、トイレの場所、開業時間、食事の内容、今の時間・・・・など。これらの例文はすでにさっき挙げましたね。

 

この意味をふまえてkennenとwissenの文を言い換えるとこんな感じになります。

・Ich kenne Seinen Namen.
(私は彼の名前を知っている。)

・Ich weiß, wie er heißt.
(私は彼がなんという名前か知っている。)

ーーーーーー

・Ich kenne seine Adresse.
(私は彼の住所を知っている。)

・Ich weiß, wo er wohnt.
(私は彼がどこに住んでいるか知っている。)

ーーーーーーーー

・Ich kenne seine Hobbys.
(私は彼の趣味を知っている。)

・Ich weiß, was er gerne tut.
(私は彼が何をするのが好きか知っている。)

違いや使い方がけっこう明確になったでしょうか。こうやってみるとkennenとwissenの違いは内容というよりも言い方、つまり使う単語やつまり文法の違いであるという感じがしますね。

ちなみにこの3つの文もkennenの部分はwissenに置き換えることができます。

 

さて、これがkennenとwissenの違いの基礎です。

ここまで理解できれば少しだけ足をのばして応用もしてみましょう。

 

応用編

sich auskennen

実は、
Ich kenne die Stadt.
(私はこの町を知っている=来たことがある)

という文は文法的には正しいけれどもあまり実用的ではありません。あまりネイティブはこのような表現をしません。

どのような表現を多用するかというと

sich auskennen=詳しく知っている

という再帰動詞を使います。

・Ich kenne mich in Berlin sehr gut aus.
(私はベルリンを知り尽くしている。)

*sich auskennenにさらにsehr gutと付け加えると隅々まで知り尽くしているという意味。

・Kennst du dich mit dieser Software aus?
(このソフトウェアに詳しい?)

・Ich kenne mich mit diesem Thema nicht gut aus.
(私はそのテーマについてはあまり知らないんだ。)

人に“~のことよく知ってる?”と聴くときはこちらの表現のほうがkennenより自然です。

ただ、二番目の例のように「専門的に詳しい」という意味も含まれることがあるのでkennenと使い分けることも大事ですね。

 

wissen von D

またwissenにも応用表現があります。基本的にwissenも四格支配の動詞なのですが、主語+wissen+四格という文はIch weiß es./Ich weiß es nicht.以外で使われることは比較的少ないです。

しかし

wissen von D

=D(三格)が存在することを知っている

という動詞+前置詞vonを目的語とした表現があります。この場合vonが目的語なので裸で四格が入ることはありません。

動詞+目的語としての前置詞の文法解説はこちら。

A:Weißt du von dem Angebot?
(割引があること知ってる?)

B:Nein, welches Angebot?
(ううん、なんの割引?)

ーーーーーー

A:Weißt du von der Prüfung heute?
(今日のテストのこと知ってた?)

B:Ja, gestern hat es der Lehrer gesagt.
(うん、昨日先生があるって言ってたよ。)

*ちなみに
Ich kenne sie.

Ich weiß von ihr.
がどう違うのかというと、前者は彼女のことをまぁまぁ詳しく知っている(友達とか)で、後者は彼女の存在を知っているだけで知り合いでもなんでもない、というニュアンスです。

豆知識:
このwissen von の表現は比較的新しく、今は日常的に使われています。しかしひと昔前のテキストや宗教的な文章などにはwissen umという表現もよく出てきます。どちらも意味は変わらず、同じ使い方です。

 

wissen A von D

さらにもう一つ別の使い方があります。

wissen A von/aus D

=A(四格)のことをD(三格)から知った

という使い方もできます。このvonとausは場所の前置詞です。先ほどのwissen vonと違い、四格目的語が入ったうえでさらに前置詞が入ったもの。なのでさっきのvonとこのvon/ausは意味も機能も違うものです。

A:Woher weißt du das?
(どこからそれを知ったの?)

B:Ich weiß es von der Vorlesung.
(講義から知ったよ。)

B:Ich weiß es aus dem Buch.
(本から知ったよ。)

*vonとausの違いはこちら

どうでしたか。基礎的な動詞であるkennenとwissenですが、意外と奥が深かったりしますね。

でも今回の解説ではっきりと理解出来たなら幸いです。

とはいえ、どの文法にもどの単語にも【100%完璧にあてはまる理論または解説】は存在しません。

今回も例外ではありません。実はこんな文もあります。

Ich kenne sie, aber ich weiß ihren Namen nicht.
(私は彼女を知ってるけど、名前は知らない。)

これはなぜか

Ich kenne sie, aber ich kenne ihren Namen nicht

は間違いなんです。

なぜ?訊いても誰も答えられません。こればっかりはネイティブの感覚、また言語学習者の経験による感覚に頼るしかありません。

言語は論理と実践の両方から学ばなければならないとはこういうことですね。

Kennen Sie jetzt den Unterschied zwischen KENNEN und WISSEN?

 

それでは最後に動詞の変化表を。

kennenもwissenもめずらしく過去形の形が会話でもよく使われます。

kennen現在形過去形現在完了形
ich kennekanntehabe gekannt
dukennstkanntesthast gekannt
er, sie, eskenntkanntehat gekannt
wirkennenkanntenhaben gekannt
ihrkenntkanntethabt gekannt
siekennenkanntenhaben gekannt

 

wissen現在形過去形現在完了形
ich weißwusstehabe gewusst
duweißtwusstesthast gewusst
er, sie, esweißwusstehat gewusst
wirwissenwusstenhaben gewusst
ihrwisstwusstethabt gewusst
siewissenwusstenhaben gewusst

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