春になると森にドイツ版ニラを採りにいく【ドイツ生活】【Bärlauch】


ドイツには野菜のニラ、が売っていないのはご存じでしょうか?

あの日本人が想像する長細いニラはどこにも売っていません。見たことがないドイツ人も多いはずです。

しかし、ここにはあのニラととても似た匂いと味のする草があります。ドイツ語でBärlauchといいます。日本語に直訳するとクマネギといいますが、Wikipediaでは、ラムソンという名前で紹介されています。

このクマネギが、3月になると太陽の光をいっぱい浴びて、元気に生えてきます。
近くの森にいくと大量に生えているので3月にドイツにいたら、採りにいくようにしています。

採った直後のクマネギをドイツ風に調理して食べると簡単に新鮮で健康でとってもおいしい!

それでは一連のプロセスを紹介しましょう。春の期間にドイツにいる方はぜひ、参考にしていただけたらと思います。

日本のニラ↓

ドイツ版ニラ(クマネギ)↓

・クマネギはどこにあるの?

森、というか林のような場所にあります。道沿いで地面が平らでそれなりに高い木が生えている場所。
これらの写真の地面の緑色の草はほとんどがクマネギ(Bärlauch)です。奥深い場所ではなく、よく太陽があたるところに元気に生えています。
これが道沿いから見た様子です。足元にたくさん生えている。

大量にクマネギが生えているところは空気の中になんとなく、ニンニクのいい匂いが漂ってきます。
鼻が敏感なら、ニンニクの匂いをかぎ取ることで、クマネギの居場所がわかるはずです。

道路沿いに生えているクマネギも多いですが、少し道のないところを進んで採ることをお勧めします。なぜなら犬がおしっこをかけている可能性があるから。

さっきの道から少し入ったところ。あたり一面クマネギの草。
私はこのへんから採りました。

道沿いからたったこれだけ離れただけです。向こう側に歩道が見えます。

・クマネギの見分け方注意

クマネギは、2種類の有毒植物と見た目が似ています。そのため、特徴を見分けることが必須です。
この表は左から、クマネギ・イヌサフラン(有毒)・スズラン(有毒)です。


クマネギは一つの茎から2本の葉と1本のつぼみが生えていて、1本の葉柄(葉っぱにつながる棒状のところ)につき1枚の葉っぱのみついているのが特徴です。
逆に2種類の有毒植物は、一本の葉柄につき複数の葉っぱがついています。

これがクマネギの基本の形↓

この写真では1つの場所から3本の茎(2本の葉と1本のつぼみ)が出ているのがわかります。
ほとんどがこの形をしています。

これもクマネギ。たまーに3本の葉+1本のつぼみが出ているように見えることもありますが、土の中はどうなっているのかわかりません
四つ葉のクローバーのように3本のものを探して、楽しみながら集めてもいいかも♪

これもクマネギで間違いありません。同じ地面から生えてますが、葉柄に一つずつ綺麗な葉っぱがついている。

ハサミを持参して切りました。
虫に若干食べられてるのもあるけど、なんて生き生きしてるんだろう!こんなに匂いも見た目も元気そうなクマネギに囲まれてたらこっちまで元気になります。

これだけいただいて帰ります!

・クマネギの調理法。ドイツの定番料理。

ニラといえば日本ではニラ玉が定番料理の一つでしょうが、ドイツではパスタです!
採ってきたばかりのクマネギをパスタにします。

調理時間は10分。
材料:バター、オリーブオイル、塩コショウ、パルザメンチーズ。

クマネギは細かく刻み・・・。

フライパンにバターとたっぷりオリーブオイルを入れ、熱したらクマネギを入れてしなっとするまで炒めます。(中火で)
しなっとしたらゆでておいたパスタを入れて混ぜ、最後に塩こしょうで味をととのえる。
お皿に盛った後にパルザメンチーズをかけて終了。

なんて簡単!新鮮なクマネギパスタを味わえます(*^-^*)

ニラ(と同じ味の野菜)をパスタにするなんて、やっぱり食文化って全然違うなぁと思います。

詳しくは動画をご覧ください☆