新竹県、湖口老街を歩く:台湾
台北から少し下にくだった場所にある新竹県。新竹県の北に位置する湖口という街に行ってみました。湖に口と書くんだけれど湖はありません。
昔は「大湖口」という名前だったらしいんだけど、日本の統治時代に日本人が短いほうがいいと「湖口」に変えたのだと友達に聞いた。
客家人(ハッカー人)が非常に多い地域でもあり、今でもこの町では客家語が広く使われているのだそうです。
老街のすぐとなりにある孔庙。ほんといつも存在感がすごい。
日本人が神社の鳥居を右足から入るように、孔庙にも必ず龍の絵がある右の入口から入るといったしきたりがあります。
右の入り口に飾られている絵。龍は道教では信仰の対象です。
そして虎が描かれている左の扉から出るんだそうです。なぜかよくわからないけど、虎の口から入ることは邪悪なんだそうです。虎の口から出るのが良いのだそう。だから虎のいる入口からは入るべきではないとのこと。
また孔庙にいる龍の爪の本数で、ここには神様が住んでいるのか皇帝が住んでいるのか判断をするのだそうです。
ちなみに龍の爪が4本なら神様、5本なら皇帝なんだって。つまり皇帝>神様!まじ??神って全能じゃないの?現代的にいえば習近平が神様より上!孔庙を訪れた際にはぜひ龍の爪の数をチェックしてみましょう。
ちなみに3本の爪の龍が描かれているのは壺など個人の所有物なのだそう。
つまり 皇帝>神様>一般人 というカーストを龍の爪の数で表す!
聞いた話によると韓国には爪が6本の龍がいるお寺があるらしい。韓国が中国より強いという主張らしいが実際に見た人いたら本当かどうか教えてください。
すぐ近くには立派な教会も。
モダンな建物ですね。キリスト教の布教者はこの町の客家人のために英語とハッカー語の分厚い辞書まで作ったのだそうです。ピンインを持たない方言であるハッカー語を無理やりピンイン表記して。
教会に属するピザ屋さんがおいしそうだったので食べてみた。
200元。トマトソースではなかったことに驚きましたがおいしかったです。やはり西洋の宗教だから西洋の食べ物なのかな?この店の店員さんが英ハッカー辞書を持っていたよ。
そしてピザ屋から目と鼻の先にあったのはなぜか戦車。
なんでこんなおかしな組み合わせなのか?
実はここは昔から軍事基地があり、今も陸軍の滞在地であるそう。なるほど!それにしても孔庙、教会の次に戦車が来るとはめずらしいコンビネーションです。湖口。なぜか戦車を見るとマカオを思い出す。
そしてこちらが老街。
平日は人通りもほとんどなくてお店もほとんどが閉まっている。週末はお店も開くし夜市もあるし賑わうそうですよ。
煉瓦造り、アーチ型、装飾、石のトライアングルがシンボル・・・西洋風ですよね。似てるよね、なんとなく上海の伝統建築、石庫門に。西洋の影響は大きかったんだなぁ。この町にも1600年ぐらいにオランダ人やスペイン人がたどり着いていたそうです。
この老街には2階建てと1階建ての西洋風建物が並んでいました。1階はほとんどお店として使われています。「客家菜」を謳っているお店も多いよ。
驚いたのはこれよ、これ!!!
昔の映画館のチケット売り場。
めっちゃ時代を感じる~。このちっぽけな釜戸のような窓口よ。まだ残ってるんですね。「並んで買ってください」という注意書きもそのまま。昔は台湾人の間でも順番ぬかしが勃発してたんだろうか。(中国人は今でも順番ぬかしに命をかける)
古い町でほとんど観光客もいないけどとっても風情あふれた街、湖口。地元の人々もあたたかいし情緒あふれる街でとても気に入りました。
また遊びにきたいと思います。