【上級】ドイツ語の読解と作文練習のおすすめ勉強法:Ich versteh die Welt nicht mehr (1)
ドイツ語のレベルをさらに上に押し上げるために効率のよい勉強は読解+作文の練習です。今回は私も実践している勉強法を紹介しますのでよければ参考にどうぞ。
ドイツ語学習はC1からが本番です。そしてC2からネイティブレベルの間にもまだとんでもないほどの溝があります。少しでもネイティブに近づき、ドイツ語をさらに進化させるには読解、さらに表現力のレベルアップはかかせません。
私の場合はリスニングはすでにネイティブに近く、意識せずとも自動的に理解することができます。学問的なレベルのリスニングもほぼ問題ありません。しかし読解はネイティブに比べまだまだスピードが遅く、知らない単語もたくさんあります。時には理解できない文もあります。その弱い部分をレベルアップさせるためにこの方法を使っています。
これから紹介するドイツ語作文は私がこの本を読み、テーマごとにまとめ、作文にしたものです。その後ネイティブに訂正してもらっています。
Ich versteh die Welt nicht mehr
この本は最近の国際情勢を24のテーマに分けて解説したものです。レベルは上級以上学問以下。C1~C2ぐらいです。(2018年出版)
ドイツ語の勉強だけでなく、国際情勢についても理解を深められる一石二鳥の方法!
1テーマ10~15ページでうまくまとめられており、内容もそれなりに濃いです。そこからさらに内容を凝縮し半~1ページ以内にまとめる練習をします。
本を読んで短くまとめるというのは言語学習には非常に効率的です。ポイントはなるべく短くまとめるということ。短くまとめるためには高度な文法の知識と語彙力が必要で、それこそが効率的なのです。
だいたい10ページの内容なら半ページ以内に、15~20ページの内容なら1ページ以内にまとめることをお勧めします。
そして私の場合、所要時間は【読む(単語を抜き出しながら)→頭の中でまとめる→書く】すべて合わせて1時間半~2時間ほどです。ちなみに大学を出ているネイティブは全てを20分ほどでやります。そして内容もいい。
言い換えれば10ページほどのテキストを読み、半ページにまとめるのに2時間以内でできるぐらいのテキストレベルを選ぶことをお勧めします。
時間の制限も重要です。無制限にダラダラ時間をかけてやっていてもあまり意味がないと考えます。
また、まとめる際のポイントやまとめ方、大事な箇所の取捨選択の練習にもなりますので、よければ実際に本を購入して読み、下の作文はどこを重要視してどこを捨てているのか、どうまとめているのかなど、自分で書いた作文と比べてみたりするのもいいかもしれません。
正解はありませんが、良いまとめと良くないまとめの基準はあります。下の作文はすべて言語学専門のネイティブから良い評価がでたもの。
Nordkorea
Das Kapital beschreibt die Situation in Nordkorea.
Nach der Zeit als japanische Kolonie wurde Korea nach den zweiten Weltkrieg in Süd- und Nordkorea geteilt. Südkorea ist westlich und Nordkorea gehörte zur Sowjet-Union.
Der Diktator Kim Il-Sung nahm mit seiner Familie einen gottesähnlichen Status ein. Dieser hilft der quasi Monarchie auch nach heute ihre Macht zu halten.
In Nordkorea gibt es eine strenge Planwirtschaft. Politisch Andersgesinnte werden streng verfolgt und Menschenrechtsverletzungen sind Gang und Gäbe.
Durch eine großes Militär mit Atomwaffen kann sich Nordkorea gegenüber anderen Ländern behaupten. Allerdings wendet sich auch der letzte Verbündete, China, langsam ab.
日本語の要約:
北朝鮮は日本の植民地が終わった第二次世界大戦後、北と南に分かれた。
南は西欧に、北はソビエトに支配された。独裁者の金日成は自らの家族を神のような地位に押し上げ、いわゆる現在も維持されている君主制を築いた。
北朝鮮は独自の厳しい計画経済を行っており、反政治分子は厳しく追跡される上、に人権侵害は日常茶飯事になっている。
巨大な軍隊と核兵器を通して他国を脅し続けているため、最後の盟友である中国もそろそろ愛想をつかし始めている。
Taliban
Die Taliban ist eine islamistische Kämpfertruppe, die c.a. fünf Jahre lang Afghanistan herrschte.
Die Taliban entsteht im Anfang der Neunzigerjahre nach dem Rückzug von Sowjetunion und danach als Afghanistan über Jahre in brutalen Bürgerkrieg versank.
Die Taliban gewann an Einfluss und erlangt die Unterstützung der Bevölkerung und sogar der Nachbarländer. Doch wurde die Erwartung der Bevölkerung, dass die Taliban Stabilität und Ordnung bringen würden, schnell gebrochen. Sie waren religiöse radikale Kämpfer, die Gewalt einsetzen, um ihre eigene Ziele zu erreichen.
Außerdem unterstützte die Taliban Al-Qaida Terroristen. Nach dem 09. 11. 2001 halfen sie Bin-Laden, sich in Afghanistan zu verstecken, sodass die USA und andere Länder in Afghanistan einmaschierten.
Der Krieg dauerte von 2001 bis 2014, bis die USA sich zurückzog. Jedoch ist die Situation in Afghanistan noch weit entfernt von Frieden, die Taliban wurde nicht komplett vernichtet.
2018 überlegte die USA, ob sie Gespräche mit der Taliban führen soll.
日本語の要約:
タリバンはかつて約5年間、アフガニスタンを統治した戦闘組織である。1990年代、ソビエトがアフガニスタンから引き揚げた後に起こった国内紛争のさなかに台頭した。
タリバンは当初、国民や隣国から信頼を獲得していたが、国内に安定と秩序をもたらしてくれるであろうという国民の信頼はすぐに間違いであることがわかる。タリバンはイスラム原理主義の組織であり、独自の目的のためなら暴力でねじ伏せる手法だったからだ。
さらにタリバンはアルカイダと同盟関係にあった。9.11の事件後、タリバンはビンラディンの逃走を手助けしたためにアメリカがアフガニスタンに軍を侵入させるに至った。
このアフガニスタン紛争は2001年から2014年まで続いた。しかし現在もアフガニスタンは平和には程遠く、タリバンも存在している。2018年時点、アメリカはタリバンと対談をすべきかを慎重に検討している。
Der “Islamische Staat”
Der Islamische Staat (IS) ist eine Gruppe von Terroristen im Irak und Syrien.
Der unmittelbare Anlass der Entstehung IS ist der Angriff der USA auf den Irak im Jahr 2003. Die USA beendete nach knapp zwei Monaten und lösten das gut ausgebildete irakische Militär auf.
Dieses plötzlich aufgelöste Militär, das auch sunnische Militär hieß, entwickelte sich unter dem Anführer Zarqawi, der zwar für Al-Qaida kämpfen wollte und eine Ablehnung von Bin-Laden bekam, zu dem sogenannten IS.
Sein Ziel war, durch einen Bürgerkrieg gegen die Schiiten und die neue Regierung des Iraks zu stürzen und es gelang ihm, die Hauptstadt Bagdad zu erobern.
2004 erkannte Bin-Laden den Kampf Zarqawis an und nannte ihn “Al-Qaida im Irak”. Zarqawi wollte den Irak nach islamischen Regeln neu ausrichten und weit die gesamte Welt erobern.
Jedoch starb er im Jahr 2006 durch ein Bombardement der USA und der IS zerfiel. Auch grenzte sich Al-Qaida vom IS ab.
Amerika übernahm darauf die Kontrolle im Irak bis 2011. Jedoch sobald Amerika abgezogen ist, bewegte der IS sich unter dem neuen Anführer Baghdadi wieder frei.
Sie fanden diesmal ihren Platz nicht mehr im Irak, sondern im Nachbarland Syrien, in dem Chao entstand.
2013 benannte Baghdadi seine Miliz in “ISIS” Islamischer Staat im Irak und Syrien um und eroberte im Norden Syriens, im Jahr 2014 Rakka und Mossul.
Während des Bürgerkriegs teilten sie gewalttätige Videos im Internet, um zu provozieren und junge Menschen anzulocken und sie zu rekrutieren. Des weiteren übten sie systematische Terroranschläge auf der ganzen Welt aus, um Hass und Furcht zu säen.
Wegen der Bedrohung für den Weltfrieden griffen die USA, Russland und die Türkei den IS mit gezielten Bombadierungen an. Der IS verlor große Teile seiner Gebiete.
Jedoch bleibt der IS immer noch gefährlich. Weltweit gibt es noch immer IS-Anhänger, die weitere Terroranschläge planen.
日本語要約:
ISとはイラクとシリアのテロ組織である。
結成の直接的なきっかけは2003年にアメリカがはじめたイラク戦争にある。この身勝手な戦争をアメリカは2か月足らずで終え、イラク軍の兵士を解散してしまった。
ある日突然仕事を失った戦闘能力の高いイラク軍兵士(そしてスンニ派の兵士)たちが、アルカイダにあこがれていたがビンラディンに拒否されたザルカーウィーという男に吸収され、ISが出来上がった。
ザルカーウィーの目的はシーア派の打倒とイラク制覇にあった。現にイラクの首都バグダッドの征服に成功する。
2004年にはザルカーウィーの活躍がビンラディンの目に留まり彼の軍隊は「イラクのアルカイダ」という名称をもらう。ザルカーウィーの野望はイラクをイスラム原理主義のもとに統制すること、そしてゆくゆくは世界征服することだった。
しかし2006年、アメリカの攻撃によりザルカーウィーは死亡する。リーダーを失ったISはアルカイダにも見放され、解散したかにみえた。
しかし2011年、アメリカがイラクを撤退する。直後に新しいリーダー、バグダーディーを中心に再びISは動き出す。しかしイラクにすでに居場所はなかった。
そのためISは国内紛争が絶えない隣国のシリアに移動する。2013年にバグダーディーは自らの組織をISIS(イラクとシリアのイスラム国)と名付け、次々にシリアの都市を征服していく。
国内紛争のかたわら、ISISはむごい映像を全世界にむけて配信することで若者を誘惑し、世界中から戦闘力をあつめていた。さらに世界各地でテロを起こすことで人々の恐怖を煽り、憎しみの種を植え付けていった。
世界を脅かすやり方に見かねたアメリカが、ロシアとトルコとともにイスラム国を攻撃することで結果、彼らはほとんどの領地を失ってしまう。しかし今現在もイスラム国は恐怖の存在であり、世界各国でテロを計画しているメンバーは後を絶たない。
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実際に私が書いたテキスト↓
文法ミス以外にもたくさんの表現の訂正が見られます。どんな表現を訂正されているのか、よければ参考にどうぞ。
やっぱり冠詞の選択は今でも難しい。
書いた時間は15~20分ぐらいでしょうか。見直しもあまりしなかった記憶があるため、単純ミスも多いですね・・・。2020年の私のドイツ語作文力はこんな感じでした。
「タリバン」は半ページ強ですが、「IS」のほうはギリギリ1ページ。
Ich versteh die Welt nicht mehr