ロシア・ウクライナ戦争【ドイツ語実践練習B1】
2022年2月4日、プーチン大統領の命令でロシア軍がウクライナに侵攻しました。
世界中で誰かと顔を合わせるたびに出てくるホットな話題でもあります。
ドイツも例外ではありません。
なのでB1の知識でもって自分で文を作る練習を段階的にします。
そして、ドイツ語文を作るということは母語で文を作ることでもあります。
ドイツ語は動詞が中心です。何よりも動詞を優先して考えましょう。
まずB1レベルまでで使えそうな動詞をピックアップしてみました。
今回の説明にはこれらの動詞を使います。
・geben
・sich streiten
・beginnen
・vorbereiten
・schicken
・behaupten
・gehören
・bitten
・stattfinden
・erklären
・verlassen
・angreifen
意味はOKですか?
しかしこれらの単語を見て日本語訳を言えただけでは作文は書けません。
これらの動詞の使い方を知っている必要があります。
つまりこれらの動詞の文法構造、四格目的語はつくのか?つかないのか?などです。
これらの動詞の使い方はこうです。↓
(A=四格・D=三格)
・geben D A(DにAを与える)
・sich streiten (喧嘩をする)
・beginnen A(Aを始める)
・vorbereiten A(Aの準備をする)
・schicken A(Aを送る)
・behaupten A(Aを主張する)
・gehören zu D(Dの一部である)
・bitten A1 um A2(A1にA2をお願いする)
・stattfinden (開催する・起こる)
・erklären A1 für A2(A1のA2を認める)
・verlassen A(Aを離れる)
・angreifen A(Aを攻撃する)
↑これらはあくまで今回最後に紹介する文の意味に合わせた使い方です。ほぼ全ての動詞には他の使い方もあります。
ここまでできてやっと文を作る準備ができます。
☆☆
それではまずは日本語で6歳の子に今回のロシア・ウクライナ間の出来事を説明するようなイメージで文をいくつか作ってみましょう。
どんなことが、どんな順に起きましたか?
大事なことはなるべく簡単に(特に主語は単純にできます)難しい単語を使わないことです(6歳ですから!)
たとえばこんな感じはどうでしょう↓
題名:Was ist passiert?(何が起きた?)
1.ロシアとNATOは長いあいだけんかしている
2.プーチンはウクライナがNATOに入るのが絶対にいやである
3.プーチンはウクライナはロシアの一部なんだと言う
4.プーチンはだいぶ前から戦争の準備をしていた
5.プーチンはロシア軍をウクライナの国境近くに送った
6.プーチンはウクライナの2つの都市を国と認めた
7.プーチンはウクライナと戦争を始めた
8.ロシア軍は首都のキエフも攻撃した
攻撃したあと、まだ話は続きますがひとまずここまでにしましょう。
それでは次、動詞をピックアップしましょう。
注意することは、文の中にいくつ動詞があるか?です。
ドイツ語は原則的に一文に1つの動詞しか入ることができないので、動詞が2つあればそれは接続詞などを使って二文にしなければなりません。
動詞に色をつけてみましょう。
1.ロシアとNATOは長いあいだけんかしている
2.プーチンはウクライナがNATOに入るのが絶対にいやである
3.プーチンはウクライナはロシアの一部なのだと言う
4.プーチンはだいぶ前から戦争の準備をしていた
5.プーチンはロシア軍をウクライナの国境近くに送った
6.プーチンはウクライナの2つの都市を国と認めた
7.プーチンはウクライナと戦争を始めた
8.ロシア軍は首都のキエフも攻撃した
2と3は動詞がふたつありますので、2文になりますね。接続詞などを使う必要があります。
それ以外はすべて一文です。
それでは次、目的語があるものには色を付けてみましょう。
1.ロシアとNATOは長いあいだ喧嘩している
2.プーチンはウクライナがNATOに入るのが絶対に嫌である
3.プーチンはウクライナはロシアの一部なのだと言う
4.プーチンはだいぶ前から戦争の準備をしていた
5.プーチンはロシア軍をウクライナの国境近くに送った
6.プーチンはウクライナの2つの都市を国と認めた
7.プーチンはウクライナと戦争を始めた
8.ロシア軍は首都のキエフも攻撃した
6は目的語が2つありますね。
それでは次、色を付けた部分だけをドイツ語の動詞をあてはめてみましょう。
1.ロシアとNATOは長いあいだ喧嘩している
→ sich streiten
2.プーチンはウクライナがNATOに入るのが絶対に嫌である
→nicht wollen / zu D gehören
3.プーチンはウクライナはロシアの一部なのだと言う
→sagen(behaupten) / zu D gehören
4.プーチンはだいぶ前から戦争の準備をしていた
→A vorbereiten
5.プーチンはロシア軍をウクライナの国境近くに送った
→A schicken
6.プーチンはウクライナの2つの都市を国と認めた
→A1 für A2 erklären
7.プーチンはウクライナと戦争を始めた
→A beginnen
8.ロシア軍は首都のキエフも攻撃した
→A angreifen
ここまでできたらドイツ語にして文を作ってみましょう。
まずは主語・動詞・目的語のみの一番単純な文を。
その他は後から付け足せばいいです。
1.Russland und die NATO streiten sich.
2.Putin will nicht, dass die Ukraine zur NATO gehört.
3.Er behauptet, dass die Ukraine zu Russland gehört.
4.Putin hat den Angriff vorbereitet.
5.Putin schickt seine Soldatinnen und Soldaten.
6.Putin hat zwei Gebiete für eigene Staaten erklärt.
7.Putin hat den Krieg begonnen.
8.Das russische Militär hat die Hauptstadt angegriffen.
できましたか?
もちろん、他の表現をつかってもかまいません。
大事なのは、今あなたの持っている語彙で自分で考えて文を作ることです。
たとえばbehaupten(主張する)と言う動詞を知らなければsagenと置き換えても構いません。
zu D gehörenの使い方がわからなければ
Putin will nicht, dass die Ukraine ein Mitglied der Nato wird.
Putin will nicht, dass die Ukraine mit NATO zusammen arbeiten.
などでもかまいません。
先ほどのerklären(認める)の使い方はいつものerklären(説明する)と違った意味だったはずです。難しければ
Putin entscheidet, dass zwei Gebiete der Ukraine ein Staat ist.と表現してもいいでしょう。
大事なのは母語で作った文を自分の知っているドイツ語に変換することです。
非常に難しいですね。誰一人最初から完璧に書けることはありえません。すぐにできることではなく、長いトレーニングが必要です。
それではここまでできたら、あとは細かいところを付けたしてドイツ語らしくしましょう(*^-^*)
Was ist passiert?
Russland und die NATO streiten sich seit Langem. Der russische Präsident Putin will unbedingt, dass die Ukraine nicht zur NATO gehört. Er sagt, dass die Ukraine zu Russland gehört. Schon seit Monaten hat Putin den Angriff auf die Ukraine vorbereitet.
Seit November 2021 schickt Putin seine Soldatinnen und Soldaten an die Grenze der Ostukraine. Im Februar hat Putin für zwei Gebiete in der Ukraine für eigene Staaten erklärt. Nach vier Tagen hat er den Krieg gegen die Ukraine begonnen. Das russische Militär hat auch die Hauptstadt Kiew angegriffen.
これで終了です(*^-^*)
練習はここでいったん止めましたが、この戦争は続きがあります。
その後ウクライナの大統領はどういう行動をしましたか?
ウクライナの大統領は何を言いましたか?
世界は何をしましたか?
ウクライナの人々はどうなりましたか?
まだまだたくさん書くことができます。最初の動詞を参考に書いてみてください。
文法の練習問題をするのも単語を覚えるのもとても大事な勉強です。
しかしそれ以上に、勉強した文法や単語は使ってなんぼです。そして使う練習をするのは覚えるよりはるかに難しいです。
憶えておわり、ではなくしっかりとインプット用の単語からアウトプット用に変換する練習をしましょう。
これは私も今でも続けていることです。そして一生続けていくことでしょう。
動画解説はこちらです(名詞の語彙も最後に紹介)↓
ドイツ語の動詞力を強化する↓
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