台湾の空気汚染が驚くほどに進んでいる:現地リポート2019年
うちの窓から見た景色。空気が澄んでいるときは後ろの大きな山がくっきり見えます。
しかし一週間のうち、5日間はあの山の影も形もない日が続く。
毎日観察しているととても分かりやすくて、雨が降ったり風が強かった次の日はきれいに山が見えることが多い。 しかし、そうでなければずっと濁っている。ひどいときは歩いていても視界が濁っていると感じることもある。 最初の写真のようにあれだけくっきり見える日は1か月に1度ぐらいである。しかし2019年になってからは一度もない気がする。
高雄の港も視界がかなりぼやけていた。(2018年12月撮影)
こちらは猫空から見た台北。肉眼で見ても少しぼやけている。(2018年10月)
台北。見る方角によってさらに濁っているところも。向こう側ほとんど見えない。 台北は四方八方、山に囲まれているから、空気が行き来しにくいのだとも聞いた。 このとき一緒にいった友達は「中国の空気がこっちまで流れてきているのだ」と説明していた。おっと・・・。
象山からみた台北。向こうの山が見えるので、このときはけっこう空気澄んでたのかも?(2018年8月)
週の中頃の写真。だいたい木曜日ぐらいから週末にかけて一気に濁る。雨が降ればましになる。
最近特に濁ってるなと思った日に撮った写真2連発。雨が降る気配はゼロなのに。湿気もありません。
山があるはずなのになぁ。
これは上海の一番高いとこから見た景色。 (2018年7月撮影) 上海のほうが台湾より濁ってるかな?という感じはしていたけど、2019年になってからは上海より台湾のほうがひどくなった気がする。
年明けて2019年1月11日。夜中に肉眼で見る限り、今までで最悪の空気汚染ぶりを見る。
この日は朝から視界が特別に悪い。天気は晴れです。
さらに空気が濁り、視界が悪くなりました。その様子を現地リポート。
まず今日の午後は昨日より視界が悪くなる。後ろの建物が徐々に見えなくなります。天気は晴れのち曇り。
夜にかけてどんどんモクモクしてくる。 近距離の建物でさえこの濁りよう。
夜中の1時ごろ。まだかすかに下の駐車場の車が手前だけ見えます。 スモークが一番底まで下がってきているのがわかります。
さらにその30分後。
さらに下の車が見えなくなっているの、わかりますか?
ちなみに空気がまだなしな時はこんな風に見えます。(この日も決してよくはない)
同じ携帯で撮ったとはとても思えないですね。 外に出てみた。
今まで見た中で圧倒的にひどかった空気汚染。 Die schlimmste Luftverschmutzung bisher. 2019年1月11日:台湾 pic.twitter.com/4Bm1qINfkN
— ナナ@マルチリンガル (@nanako_kreutzer) 2019年3月2日
よく見たら、向こうがわからモクモクと煙がたちこめています。
この写真を編集して少しはっきりさせてみました。
朝からひっきりなしに出ている大量の煙。これか・・。
新年に向けて人々の製造や消費が加速しているんでしょうね。
台湾の電気代はお安いです。空気汚染対策をしながらエネルギーを供給するには、きっとこんなに安くはいかない。そのために環境問題が犠牲になってるのかな~・・とか。 昨日、温暖化のせいで色々な生態系に問題が出てきており、渡り鳥が海を渡らずに留まって定住している鳥を殺して食べ、巣を奪っている・・などのニュースを読みました。 地球の生態は人間が完全に変えてしまったのに、人間至上主義世界を作り上げて利己の追求しか顧みない。 空気汚染が発生すれば人間は空気洗浄機を買って部屋にこもればいいけれど、鳥は?動物は?その空気を吸うしかない。逃げ場もない。
これからも大気汚染は加速するでしょう。生活が満たされている先進国の人間がもっと関心を持つしかない。:(ホモ・デウス) そんなことを考えさせられる今回のスモークでした。
まいにち空気洗浄機の隣で眠る人間(私) 。
今回は現地リポートでしたが
機会があればいつか台湾の空気汚染の原因をデータを使って詳しく見たいです。