“ツンデレ”の中国語解釈
ある動画を見ていて、“ツンデレ”という言葉にとってもたくさんの中国語の解釈があるのを知り、まとめてみました。1
中国語って個人的に(ドイツ語や日本語に比べ)あまり表現の幅が広くないと思っていましたが、それは私の中国語能力が上記の2つに比べて劣っているからに他ならないからだと思える出来事です。
まず身近なWikipediaから日本語でツンデレの意味を。ツンデレとはもともとネットから出てきた用語です。
ツンデレとは、特定の人間関係において敵対的な態度(ツンツン)と適度に好意的な態度の二つの性質を持つ様子、またはそうした人物をあらわす。
中国のWikipediaには口是心非、外冷內熱、惡嬌、嬌蠻或嗔羞 といった翻訳が並んでいます。どれも日常生活で聴いたことはありませんが、なるほどー。一般的には“傲娇”という言葉を使うみたいです。
ツンツン=冰神美人,看起来很冷漠的女人
デレデレ=迷魂,又害羞由高兴
ツンデレ=傲娇
という解釈がなされている感じ。
しかし、他にもいろいろな表現方法があります
・刀子嘴豆腐心(dāozizuǐ dòufu xīn)
口は(刀のように)とげとげしく、心は(豆腐のように)柔らかい。という感じでしょうか?これもツンデレに当てはまりそうですが、「やわらかい心」と「デレデレ」を対比するとぴったり当てはまるかどうかは疑問で、日本語では「強がり」という表現のほうがあっている気もしないでもありませんね。
・嘴巴說不要,身體卻很誠實(zuǐbā shuō bu yào, shēntǐ què hěn chéngshí)
うまく言い表した言葉だなと思います!口ではヤダヤダ言うくせに身体は誠実、という説明文です。男性にも女性にもあてはまりそうないい表現。人はそんなに簡単に素直になれないもんだよね。
・口嫌体正直(kǒu xián tǐ zhèngzhí)
さっきの嘴巴說不要,身體卻很誠實を熟語的に言いなおした感じ。なんだけど「正直」という言葉は中国語で聞いたことがない。調べてみると「口は嫌だといっても体は正直なものだ」という日本語を漢字だけとったものだそうだ2。どうりで。中国語は「正直」というとき、だいたい「说实话」とか使っている。
・口是心非(kǒushìxīnfēi)
中国ではこの言葉がしっくりくるという声も。言ってることと思ってることが違うっていう表現ですね。
・会嫌东嫌西,但是会帮忙到底(huì xián dōng xián xī, dànshì huì bāngmáng dàodǐ)
全部嫌い嫌いっていうけど実はどんなことでも助ける。この表現、個人的に好き。
・外泠內熱型(wài líng nèirè xíng)
うまくまとめた表現!ホントにいろんな言い方があるな~中国語!しかもコンパクト!
台湾と香港の人々はやっぱり「傲娇ào jiāo」が一番合っている、という意見が多かったようです。「傲」というのはもともと「骄傲」=プライドが高い、鼻が天狗、といった意味で、「娇」は「撒娇」=甘えるという意味。それを一文字づつとって「傲娇」というんですね。
- https://www.youtube.com/watch?v=8q4FHjRUo20&t
- https://zh.moegirl.org/zh-tw/%E5%8F%A3%E5%AB%8C%E4%BD%93%E6%AD%A3%E7%9B%B4