【入門~応用】ドイツ語の「ありがとう」を正しく理解しよう
・Danke!
・Vielen Dank!
ドイツ語の「ありがとう」として、この2つの表現は真っ先に覚えたのではないでしょうか?
しかし、
なんでDankeとDankなの?
Danke! は正解ですがDank! は間違いです。
Vielen Dank! は正解ですがVielen Danke! は間違いです。
これは日本人の学習者だけでなく、外国人学習者もよく間違えて言ったり書いたりするのを見かけます。
これは実は、文法の品詞の違いなんですね。
・danke→副詞
・Dank→名詞
の違いです。
副詞のdankeは、最初のアルファベットも小文字なのですが、文の最初に来ると大文字になります。
名詞のDankは「感謝」「お礼」という意味です。さらに男性名詞なのでVielen Dank!のときはvielen(男性・四格)の形に変化していますね。
副詞のdankeのバリエーションとしては
・Danke schön
・Danke sehr
・Danke vielmals
などがあります。
文法的には副詞+副詞のコンビですね。
名詞のder Dankのバリエーションには
・Vielen Dank
・Vielen lieben Dank
・Herzlichen Dank
・Tausend Dank
・Besten Dank
などがあります。
文法的には形容詞+名詞のコンビです。
ではさらに進んで、ほかの文法も見てみましょう。
dankeの文法にはあらゆる種類があります。
・danke(副詞)
例)Ich möchte dir danke sagen.
(ありがとうって言いたい。)
・Dank(名詞)
例)Ich möchte dir Dank sagen.
(お礼を言いたい。)
・danken(動詞)
例)
Ich danke dir.
(ありがとう)
Ich danke Ihnen für Ihre Hilfe.
(助けてくれてありがとうございました。)
・bedanken sich(再帰動詞)
例)
Ich bedanke mich bei dir.
(ありがとう。)
Ich bedanke mich bei dir für deine Hilfe.
(助けてくれて本当に感謝してる。)
Ich möchte mich bei Ihnen bedanken.
(あなたにお礼を言いたくて。)
・dank+二格(前置詞)
Dank deiner Hilfe habe ich es geschafft.
(君の助けのおかげでできたよ。)
・dankbar(形容詞)
Ich bin dir sehr dankbar.
基本的に文が長くなればなるほど改まった感じに聞こえます。Ich bedanke mich…の表現は一番丁寧な言い方でしょうか。
どれも感謝を表した言葉ですが、感謝の大きさによってこれらの表現を使い分けることができることが理想です。
小さな親切は最初にあげたdankeやvielen Dankで十分。
たとえば、前の人がドアを開けたまま待ってくれてたなどと言った小さな親切は“Danke”と軽く言うだけで十分です。この時に“Herzlichen Dank”などというと変です。
レジで並んでいるとき、カゴ一杯に商品を入れて待っている人はほとんどが後ろに来た人に目をやります。少ししか商品を持っていなかったら先にいかせようと思っているからです。これはドイツでは広く受け入れられていることです。このような親切を受けた時も“Danke” “Danke schön”や“Vielen Dank”で十分です。
またレジの店員さんにも必ず軽い「ありがとう」を言いましょう。日本では言う必要は特にありませんが、こちらでは必須です。
個人的には、友達にドイツ語の訂正をお願いした時なども一文ぐらいなら“Vielen Dank!”レベルのお礼で、1ページ分ぐらいの文章を直してもらったらVielen vielen DankとかIch danke dirとかDanke für deine Hilfeとかちょっと長くしたりします。
日常会話で丁寧なお礼を言うことはほとんどありませんね。
プレゼントなどをもらったときや、招待した人が来てくれた時などはHerzlichen DankやDanke vielmalsなどの大きな感謝、またIch bedanke mich bei dirなどと言った表現をよく使います。
ドイツ人はとても感謝の言葉をよく使います。そういうところは日本人と似ているかもしれません。そして感謝のバリエーションがとても豊富だし、何度も何度も言ったりします。
ぜひ少しずつバリエーションを覚えて使えるようになりましょう。
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