中国の電車の駅は空港みたいなシステム
初めて長距離列車に乗って日帰りで蘇州に行きました。
中国の長距離列車がこれまたいろいろ制限のかかった独特なシステムだなぁと思ったので書いておきます。
独特なシステム1: 外国人は自動券売機で切符が買えない。
中國の身分証明書を持っていない人は駅の近くにある窓口に行って買わなければなりません。ちなみに上海では駅の真横の大きな建物がそうでした。
建物の入り口で赤外線の荷物チェックを受けなければなりません。
窓口は「3日以内の券」と「当日券」に分かれています。窓口の担当者に行先をつげ、パスポートを渡してお金を払います。担当者がパソコンにパスポートナンバーと名前を入力し、切符にも名前が印刷されています。本人しか使えないのです。
ちなみにインターネットでは外国人も買えます(英語のページもあり&手数料20元)。買う際にパスポートナンバーを入力して予約しておき、当日は窓口に行ってパスポートを見せ、予約した切符をもらうというシステムだそうです。
どっちにしろ窓口にはいかなアカンいうことです。窓口は少ないため、けっこう並ぶこともあるので時間に余裕を持って行ったほうがいいです。
独特なシステム2: 切符を持っていない人は駅の中にすら入れない。
駅の入り口で切符と身分証(またはパスポート)のチェックが行われます。結果どうなるか。こうなります。↓
駅の外に長蛇の列。
チェックを受けて無事入れたらすぐに荷物検査を受けます。空港の税関みたいです。ちなみに見送りとかも行けないですね。駅の外でバイバイするんだね。
独特なシステム3: 駅の中に入っても自由に駅のホームに行けない。
これまた空港のようなシステムで、駅中の待合室で待ちます。駅のホームへ行けるのは、乗る電車のアナウンスがあった時のみ。待合室とホームの間に改札口があり、けっこう時間ギリギリ(5分前とか)にやっとアナウンスが流れるのでこれまた改札はごった返します。次の電車の人はアナウンスを改札の目の前で待ちます。
待合室と改札口の様子。電車待ちの人であふれかえる。そうなるわな。
駅の入り口で一度、ホームに降りる前に一度、切符をチェックされ、電車に乗る前にもう一度切符をチェックされました。3回もすんのかい!そんなにズルする人が多いの!?
しかし私は見たのですよ。
切符なしでこの改札をスッと通り抜けたツワモノを・・・。
改札には開閉する扉があり、切符を通すたびに開きます。誰かが切符を通して扉が開いた瞬間にサッと横入りし、その人にくっついて扉を出た女性がいました。というか私が切符を通した後に私のすぐ後につき、一緒に出たらしいのです。(私は全く気付かなかったが後ろにいた連れが見た)非常に鮮やかだったとのこと。常習犯かな。
しかし駅の入り口にはどういう手口で入ったのでしょうね。なにか欺く方法があるのでしょうか。それとも単に乗り遅れちゃって次の電車を待っていただけでしょうか。
駅入口のチェックは人が行うし、ホームへの改札でも警察がうろうろしている。見ている係員もいる。さらに到着した駅でもまた改札を通らなければならないので、切符を持たずに乗ることはほぼ不可能に思えました。しかしこんなに厳重(に見える)な中でもどこかに穴があり、それを利用して切符持たないで乗る人、いるんだなぁ・・・と知ったのでした。
少なくともホームに出る改札には”一枚の切符で一人のみ通す”システムは確立されていないようでしたからね。
ということで中国の長距離列車に乗る時の合理的なアドバイスです!
切符をまだ買っていない場合は1時間前に、すでに切符を持っている人も少なくとも30分前には駅に着いておきましょう!
日本のような感覚で10分前に到着して切符買ってすぐホームへ・・なんて行けやしません。とにかく、ホームに行くまでに数々のセキュリティがあり、時間がかかるので早めに行くことをお勧めします。プチ飛行場状態なので。
上海ー蘇州の約30分の列車でもかなり早くに行かなければならないのは、さすがに時間がもったいないなぁと思いましたが郷に入れば郷に従えです。従って楽しく生きましょう。
しかし中国はやたらと荷物のチェックを好む国ですよね。しかしこれまで一度も誰かの荷物チェックでNGが出た場面を見たことがありません。不思議だ。
列車の連結部分。
長距離電車は快適ですが当然国営なので非合理的です。