起きる・目が覚める aufstehen aufwachen aufbleiben 他【ドイツ語動詞】


ドイツ語は動詞が制すねんでの動詞シリーズ。

今日紹介するのは「起きる」「目覚める」のドイツ語の動詞です。

主に4つの種類を紹介しましょう。

大事なのは主に最初のふたつです。

aufstehen

aufwachen

aufbleiben

wach sein

 

 

大事な最初の二つ

aufstehen

aufwachen

を先に見ていきます。

aufstehenは初級(A1)ですでに出てきますね。

 

まずは文法から。

これらはどちらも分離動詞です。

なので現在形のときは

Ich stehe auf.

Ich wache auf.

動詞が二つに分かれます。

そして現在完了形になったときはどちらもhabenではなく、seinをとります。

いわゆる状態の変化というものですね。

Ich bin aufgestanden.

Ich bin aufgewacht.

これは覚えておいて!Ich habe aufgestanden.ではありません。

そして上を見ても分かるように過去分詞形は、aufstehenが不規則、aufwachenは規則動詞になります。

以上が文法。

参考までに動詞の変化表はこちら。

aufstehen 現在形 過去形 現在完了形
ich stehe auf stand auf bin aufgestanden
du stehst auf standest auf bist aufgestanden
er, sie, es steht auf stand auf ist aufgestanden
wir stehen auf standen auf sind aufgestanden
ihr steht auf standet auf seid aufgestanden
sie stehen auf standen auf sind aufgestanden

 

aufwachen 現在形 過去形 現在完了形
ich wache auf wachte auf bin aufgewacht
du wachst auf wachtest auf bist aufgewacht
er, sie, es wacht auf wachte auf ist aufgewacht
wir wachen auf wachten auf sind aufgewacht
ihr wacht auf wachtet auf seid aufgewacht
sie wachen auf wachten auf sind aufgewacht

ここまで大丈夫でしょうか。

 

それでは意味の違いついてです。

aufstehenとaufwachenはどちらも日本語では「起きる」と訳すことができます。

しかし少し細かくすると

aufstehenのほうは、起きてベッド(またはふとん)から出た状態、

aufwachenは、目が覚めて、まだベッド(またはふとん)の中にいる状態

の時に使います。

 

ちょっとこの意味の違いについて考えてみましょう。

たとえば

「赤ちゃんは夜中によく起きる」

という文はどちらの動詞がふさわしいでしょうか?

 

赤ちゃんはまだ自分で立つことができないのでaufstehenは使えないのです。

だからこの文は

Babys wachen nachts oft auf.

というようにaufwachenを使うのが正しいですね。

 

またこの文はどういう意味でしょう?

Ich wache in letzter Zeit nachts oft auf.

in letzter Zeitは最近

nachtsは夜中に

なので、

最近夜中によく目が覚める(ベッドの中で)

という意味です。

 

もし

Ich stehe in letzter Zeit nachts oft auf.

だったら、

最近夜中によく起きる(立ってトイレとかに行く)

むくっと立ち上がってどこかに行くイメージです。

 

それではいくつかaufstehenとaufwachenの例文です。

シチュエーションを想像しながら訳してみよーう。

 

1)Ich wache immer auf, bevor der Wecker klingelt.

2)Ich wache nie auf, bevor der Wecker klingelt.

3)Heute Nacht bin ich dreimal aufgewacht.

4)Ich bin wegen einem lauten Geräusch aufgewacht.

5)Ich stehe jeden Morgen um 7 Uhr auf.

6)Am Wochenende stehe ich später auf.

7)Ich muss morgen früh aufstehen.

8)Meine Oma steht immer sehr früh auf.

9)Steh auf, sonst kommst du zu spät zur Arbeit.

 

日本語訳

1)私はいつも目覚ましがなる前に起きるよ。

2)目覚ましがなる前に起きたことは一回もない。

3)今夜は3回目が覚めた。

4)大きな音で目が覚めた。

5)私は毎朝7時に起きます。

6)週末は遅くに起きるよ。

7)明日早く起きなければならない。

8)私のおばあちゃんはいつも早起きです。

9)起きて、でないと仕事に遅れるよ。

☆☆

 

次、残りの2つの動詞にいきます。

aufbleiben

wach sein

先ほど紹介したaufstehenとaufwachenとの意味の違いはふたつとも進行形であるということです。つまりどちらも「起きている(状態)」という意味を持ちます。

教科書ではあまりなじみがない方も多いかもしれませんが、日常では普通に使いますので紹介しておきます。

とはいえ必ず必要、って感じでもないので余裕のある方や興味のある方はどうぞ。

ちなみにaufbleibenも現在完了形はsein

wachは他の動詞、たとえばwach werden やwach bleibenなどとも使ったりしますが、あまりややこしくならないように今回はseinだけに絞りたいと思います。

 

この2つもかなり似ていますので、まずは例文でどんな感じか見てみましょう。

1)Die Kinder dürfen heute länger aufbleiben.

2)Wir wollen heute aufbleiben und uns den Film anschauen.

3)Er bleibt noch auf, um seine Arbeit fertig zu machen.

4)Ich bin gestern bis spät in die Nacht aufgeblieben.

5)Wir sind die ganze Nacht aufgeblieben.

6)Seit wann bist du wach?

7)Bist du schon lange wach?

8)Heute war ein langer Tag, aber ich bin noch wach.

9)Ich war die ganze Nacht wach.

 

日本語訳

1)子どもたちは今日は夜更かししてもいい。

2)今日は長く起きて映画を見たい。

3)仕事を終わらせるために遅くまで起きている。

4)私は昨夜遅くまで起きていた。

5)私たちは徹夜した。

6)何時から起きてるの?

7)もう長い事起きたままなの?

8)今日は長い一日だったけど、まだ目がさえてるよ。

9)徹夜だった。

 

1から5までがaufbleibenの文、6から9まではwach seinの文です。

どの文を見ても基本的にaufbleibenもwach seinも「一定時間起きたままでいる」という意味を含んでいます。

が、

日本語訳を見ながらでもいいので、何か気づくことはありますか?

ここがちょっと違うのかな?

みたいなとこ。

答えをすぐに知ろうとするのではなく、少しだけ時間をとって考えてみてください。

 

こうじゃないかな?と思ったらスクロール

1から5までの例文aufbleibenのほうはどちらかというと何かの用事やすることがあって、意図的にまだずっと起きているという意思をもってその選択をしている感じがしませんか?

そしてwach seinのほうはどちらかといえば寝たくてベッドに入っているけど目がさえていて結果、ずっと起きちゃっているという状態のような感じがしませんか?

これは必ずしもいつもそうではないのですが、aufbleibenは今日は長く起きとくんだという意思があるのに対し

wach seinはなりゆきまかせで結果、長く起きていることになっている

みたいなニュアンスの違いがあります。

 

また例文には「徹夜する」が2つありましたが

これですね↓

5)Wir sind die ganze Nacht aufgeblieben.

9)Ich war die ganze Nacht wach.

もしこの文が出てきたシチュエーションが全然分からなければ、5のほうは作業があったり人といたりして意図的に徹夜したのだろうというイメージがあるのに対し、

9の文のほうは別にいつ寝てもよかったけどなんとなく徹夜しちゃったというイメージです。

でも作業をしていた結果(意図せず)こんな時間になっちゃった可能性だって全然ありますし、人や地域によっても感覚が違うかもしれません。

 

 

そのことを念頭に置いて次の2つの文を訳してみましょう。

どんなニュアンスの違いを感じますか?

1)Ich bin gestern lange aufgeblieben.

2)Ich war gestern lange wach.

 

私は、1の文をきくと、あぁ昨日は机に座って作業してたりソファでテレビ見てたりゲームとかしてたんかなぁ。とか想像します。

2の文だと、ベッドの中にいたけど寝付けなかったのかなぁ。ということが頭に浮かびます。

2の文にはどちらの可能性もあるんです。やることがあって起きていた可能性もあるし、寝付けなかった可能性もあります。

ただ1の文には「ベッドに入っていたが寝付けなくて結果起きていた」という可能性はありません。

ここが違うところなのですね。

 

これ以上やると混乱するのでwach bleibenとかwach werdenはまたいつの日か。

 

また今回は文法の時制に進行形がないドイツ語の進行形の言い方の参考にもなったかなと思います。

ドイツ語の進行形は非常に難しいのでこのように一つずつ例を集めていくしかありません。

aufbleibenやseinは進行形「起きている」という意味がありますよ、という一例です。

しかし進行形でももれなく動詞の選択は大事ですね。

進行形の作り方をもっと知りたい方はこちらの動画もあります↓

今回の動画解説はこちら↓

 

 

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