gehenの使い方(1)移動のgehen【ドイツ語動詞】


ドイツ語の動詞gehenにはさまざまなバリエーションがあります。

まず最初に習う意味は「(歩いて)行く」かと思います。(乗り物で行くはfahren)

Wohin gehst du?
(どこに行くの?)

Ich gehe zur Arbeit.

(仕事に行く。)

前置詞in+四格や、zu+三格などと一緒に使って「~に」と表現します。

「どこに・・」?の疑問詞はwohinです。

また、分離動詞hingehenはすでに動詞の中に「~に行く」という意味が入っています。

Wo gehst du hin?
(どこに行くの?)

Ich gehe dahin!
(あそこに行く!)

このように表現することもできます。

 

gehen「行く」という動詞を言い換えると

A地点からB地点に移動する

という意味です。

そう考えると「行く」以外にもいろんな動詞があることが分かります。日本語では例えば

出発する・出かける・去る・戻る・帰る・上がる・降りる・通り過ぎる・・・など。

どの動詞もA地点からB地点への移動です。

日本語はそれぞれの動詞の原形が違うので、日本語学習者は一つずつ覚えていかなければなりません。

しかしドイツ語の場合、広範囲の移動の意味をgehenで表現することができます。

ドイツ語の動詞変化形を覚えることは苦しいですが、一つの動詞を様々な意味に応用できるというとても便利な使い方もできるのです。

 

ドイツ語は、動詞の前になんらかの前つづりをつけることで意味を変える・または応用することができます。つまり複合動詞(分離・非分離動詞)です。

gehen「行く」つまり「移動する」の応用表現を前つづりと共に見ていきましょう。

 

heimgehen:家に帰る

a) Ich gehe heim.
(もう帰るわ。)

b) Er ist schon heimgegangen.
(彼はもう家帰ったよ。)

c) Wir müssen jetzt endlich heimgehen.
(もう本当に帰らないと。)

d) Jetzt gehts heim.
(今から帰ろう。)

ネイティブがよく使う表現です。

nach Hause gehenと同じ意味です。ドイツ語学習者はこちらをよく使いますよね。

Ich gehe langsam nach Hause./Ich gehe langsam heim.
(そろそろ帰るわ)

どちらも全く同じです。

 

zurückgehen:戻る

a) Wir gehen denselben Weg zurück.
(もと来た道を戻ろう。)

b) Gehen Sie bitte ein Stück zurück.
(一歩下がってくれませんか?)

c) Er ist auf seinen Platz zurückgegangen.
(彼は席に戻っていった。)

a)は道に迷って、これ以上行ったらさらにわからなくなる、などという状況のときに、全く同じ道を戻っていこうという意味です。

またb)は日常でもよくつかわれる表現です。行列の間を通りたいけど隙間がなかった時などに、ちょっと後ろに動いてほしいと声をかけたりします。旅行会話でも有効ですね。

c)は教室や会議などで前でプレゼンなどをした後に、自分の席に着くといったイメージで「戻っていく=zurückgehen」がふさわしいです。

 

vorgehen:先/前に行く

a) Er geht an die Tafel vor.
(彼は黒板の前に行く)

b) Sie geht vor und erkundet den Weg.
(彼女は先に行って道を探る)

c) Ich gehe schon vor.
(先に行ってるよー。)

さっきのzurückgehenの反義語です。

an die Tafel vorgehen/auf den Platz zurückgehenは行って、戻る、という行為ですね。

b)は知らない土地でどこに何があるのかわからない時など、誰か一人が見に行ってその後、どちらにいくか決めるなどの意味です。

c)は日常会話でよく使われます。出かける予定があり時間もないのだけれど、一緒に行く人の準備がまだできてないときに「ゆっくり先行ってるよ」「先に出てるよ」と言って家を出ることは多いかと思います。

 

losgehen:出発する

a) Seid ihr alle bereit? Dann gehen wir los!
(みんな準備できた?じゃあ行こう!)

b) Wir sind schon um zehn Uhr losgegangen.
(私たちはもう10時に出発した。)

losgehenは日本語の「出発する」の意味にピッタリと合うドイツ語です。

みんなで一緒に出かける直前に、さ、行こう!という時に使います。

 

ausgehen:出かける

a) Gehst du morgen aus?
(明日出かけるの?)

b) Ich gehe morgen mit Lara aus.
(明日ララと一緒に出かける。)

c) Lass uns endlich wieder zusammen ausgehen!
(また近いうちに一緒に出かけよう!)

d) Immer wenn sie ausgehen will, schminkt sie sich eine Stunde lang.
(彼女は出かけるとき、1時間化粧をする。)

「mit+三格(人) ausgehen」で「誰かと一緒に出かける」と表現します。

すでに約束をしていて目的をもって家を出るときに使いますね。

またc)はendlich wiederを付けることで、コロナ自粛の後のように会えるのを待ちわびているというニュアンスを与えることができます。長く会えなかった相手に対し、とても楽しみにしていることを伝えるのにぴったりな表現です。

 

mitgehen:一緒に行く

a) Willst du ins Kino mitgehen?
(映画一緒に行く?)

b) Ich gehe in den Supermarkt mit.
(スーパーに一緒に行く。)

これは比較的わかりやすく、また使いやすい表現です。

誘うときにWillst du … mitgehen?はよく使います。

 

weggehen:去る

a) Ich will weggehen und ein neues Leben anfangen.
(ここから去って新しい生活を始めたい。)

b) Sie ist vor zehn Minuten weggegangen.
(彼女は10分前に行ってしまったよ。)

c) Er ist aus München weggegangen.
(彼はベルリンから去っていった。)

d) Geh weg!
(あっちへ行け!)

 

weggehenは「この場所からいなくなる」という意味です。

家に帰るという意味でIch gehe wegと使うこともできます。

c)はweggehenを「引越しした」という意味で使っています。wegziehenと同じ意味です。

またd)は怒りやわずらわしさを表す命令形です。失礼な表現なのでよっぽどのことがない限り使わないように。

 

vorbeigehen:通り過ぎる

a) Eine Touristengruppe geht an mir vorbei.
(旅行グループが私の前を通り過ぎていく。)

b) Ich bin vorhin an der Schule vorbeigegangen.
(今さっき学校を通り過ぎたばかりだよ。)

“an +三格 vorbeigehen”=「~の前を通り過ぎる」です。

b)は電話なので今どのへんか聞かれたとき、今どこを通り過ぎた、と自分の位置情報を伝えるときに便利です。

 

 

hochgehen:上がる

a) Geh die Treppe hoch.
(この階段を上がって。)

b) Wir gehen die Straße hoch.
(私たちはこの道をあがっていく。)

c) Wir sind die Treppe hochgegangen.
(私たちは階段を上がった。)

b)は坂道を上がるという意味ですね。

hochgehenは四格を目的語にします。

×auf die Treppe hochgehenではなく

〇die Treppe hochgehenです。気を付けてね!

 

entgegengehen:向かっていく

a) Ich gehe ihr entgegen.
(私は彼女に向かって歩く。)

b) Wir gehen dem Treffpunkt entgegen.
(私たちは集合場所に向かって歩いていく。)

三格+entgegenで「~に向かって歩く」という意味です。

対象物や人がすでに見えている場合、あそこを目指して歩いていくときに使います。

 

umgehen:迂回する

a) Ich will das Hindernis umgehen.
(私は障害物をよけて通りたい。)

b) Wir sind das Hindernis umgangen.
(私たちは障害物をよけて通った。)

*非分離動詞です!

現在完了形の形に気を付けましょう。

×umgegangen

〇umgangen

気を付けて。

四格+umgehen=「~(四格)をよけて通る」という意味です。

 

 

raufgehen:上がる(口語)runtergehen:下りる(口語)

a) Ich gehe die Treppe rauf.
(私は階段を上がる。)

b) Ich gehe die Treppe runter.
(私は階段を下りる。)

c) Wir sind die Treppe runtergegangen.
(私たちは階段を下りた。)

raufgehenは口語のみで使えます。hochgehenと同じ意味。

日常会話ではこちらのraufgehen/runtergehenのほうがよく聴くかと思います。

 

rausgehen:出る(口語)reingehen:入る(口語)

a) Ich gehe aus der Wohnung raus.
(私は家から出る。)

b) Ich gehe in die Wohnung rein.
(私は家に入る。)

aus+三格 rausgehen=~(三格)から出る

rein+四格reingehen=~(四格)に入る

*見分けにくい動詞としてrausgehenとausgehenがあります。

どちらも家から出るという意味ではあるのですが、ausgehenのほうは「事前に予定があって、準備して出ていく」という意味があり、rausgehenのほうは予定があろうがなかろうが突然であろうが「ドアを開けて家を出る」という行為にフォーカスをしたニュアンスがあります。

日常会話でよく聞くであろう例文を取り上げてみたので、使い分けができるようになるとドイツ語の表現力がぐっと上がるはずです!

この記事の解説を動画で聴く。

gehenの使い方(2)【ドイツ語動詞】移動以外の意味を持つgehen

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