verdienenは意味を理解しにくい【ドイツ語動詞】


動詞verdienenは教科書や本などではGeldと一緒に出てきて

Ich verdiene 2000 Euro.

=2000ユーロ稼ぐ。

のような使い方をすることを知っている人は多いと思います。

Geld verdienen=Geld bekommen

=お金を稼ぐ=もらう

の意味ですね。

 

しかし、読解などをしているとverdienenという動詞は、お金以外の名詞と出てくることも多くないでしょうか?

たとえばdas Lob(賞賛),  die Liebe(愛), der Preis(賞), das Vertrauen(信頼),  die Anerkennung(価値の認知),  die Strafe(罰)のような名詞を目的語にして出てきます。

そういう時は上の例にならって「信頼を稼いだ」や「愛を稼ぐ」という意味になるのでしょうか?

いや、ならへん。というか愛を稼ぐとかそんな変な表現は日本語にもない。

でもverdienen=bekommenと理解していると「信頼を得る」「愛をもらう」と解釈している人も多い気がします。でもこれは違う!

 

 

さらに日常の会話では何らかの行為に対して

Du hast es verdient.

と返されることがしばしばあります。これはリアクションとしてよく使われる表現です。

これはどういう意味?「あなたそれを稼いだね」って言われた?

いったいなんて言われたの?誤解してませんか?

 

 

verdienenは「稼ぐ」以外にも意味があり、私個人的には非常に理解が難しい単語だと感じます。なぜなら少なくとも日本語や中国語になく、ちょっと想像しにくい表現だから。

しかも、使われる時によって二通りの意味にとれるニュアンスであるために、さらに理解が難しいです。

 

それでも口語としてもよく出て来る動詞なので、誤解がたくさん起こっているはずです。ここで正しい理解をできる知識を身につけておきましょう。

☆☆

 

まず最初に習う「お金を稼ぐ」の言い方も知っておきましょう。

この意味のverdienenは他動詞と自動詞の2種類があります。

四格目的語がつかない自動詞の方はviel/wenig/gut/schlechtという形容詞と一緒につきます。

Sie verdient ziemlich gut.

=けっこうよく稼いでいる。

Er verdient sehr schlecht.

=稼ぎがとても悪い。

Ich verdiene nicht viel.

=たくさん稼いでいない。

Wir verdienen recht wenig.

=稼ぎがかなり少ない。

これらの形容詞とついた場合は、このverdienenは「稼ぐ」と理解します。

*これらの形容詞がなくても稀にこの動詞が自動詞で使われることはあります。基本的にverdienenは自動詞としても機能することを知っておくだけでもいいと思います。

例↓

Bei uns verdienen zwei Person.

=うちでは2人が稼ぎに出てるよ。

 

 

次。他動詞。

他動詞は四格目的語がつく動詞です。verdienenの四格につく名詞はGeld/Gehalt/Euro/Lebensunterhaltなどがあります。

お金に関する名詞ですね。

Er verdient gutes Geld.

=よくお金を稼いでいる。

Sie verdient 4000 Euro im Monat.

=月に4000ユーロ稼いでいる。

Wie verdienst du dein Geld?

=どうやってお金を稼いでいる?

Ich verdiene mir meinen Lebensunterhalt selbst.

=私は生活費を自分で稼いでいる。

これらの表現は比較的理解しやすいと思います。

 

 

☆☆

それではもう一つの意味。

das Lob(賞賛),  die Liebe(愛), der Preis(賞), das Vertrauen(信頼),  die Anerkennung(価値の認知),  die Strafe(罰)のような名詞がverdienenの目的語についたら、

(主語)が(目的語)にふさわしい、(目的語)に値する

と訳します。

Du verdienst den Preis.

=あなたはその賞にふさわしい。

Ihr Verhalten verdient Respekt.

=君たちの行動は尊敬に値するよ。

Die Lehrer von heute größten Respekt.

=こんにちの先生たちは最大の尊敬に値する。

Jedes Kind verdient Liebe und Geborgenheit.

=どの子供も愛と守られる価値がある。

Die Mannschaft verdient ein großes Lob.

=このチームはものすごく絶賛されていいでしょう。

Der Forscher verdiente die hohe Auszeichnung.

=この研究者は高い評価を受けるにふさわしい。

主語が何かを得ることにふさわしいという言い方です。

これはあくまで「ふさわしい」だけで得たものではありません。何かの行動や行為をした結果、それに値するという意味です。

先ほどのverdienenをbekommen(稼ぐ・得る)と理解しているとこれらの文では正しく訳せません。

Er verdient Anerkennung.

この文の意味は「×彼は認知を得た」のではなく、「認知されることにふさわしい(ことをした)」という意味です。

そのため、これらの文は時制が変わっても意味があまり変わりません。

つまり現在形で書いても過去形で書いても意味は基本的に同じなのです。なぜなら、何かに値する行為はもう終わっているから。

Er verdient Anerkennung.

Er hat Anerkennung verdient.

はどちらでも同じです。

 

さらに、動詞の意味は「ふさわしい」や「値する」なので、これに話法の助動詞をつけたりすると変になります。

たとえば、

×Er muss Anerkennung verdienen.

×Er kann Anerkennung verdienen.

このような使われ方はしません。

これらの文を日本語に訳してみたら、変ではないですか?

前者は彼は認められることにふさわしくならなければならない?

そして後者は彼は認められることにふさわしくなることができる?なってもいい?

こんなまどろっこしい言い方はまず日本語でもしないでしょう。

 

上に挙げたいくつかの例文に話を戻します。

これらの例文は確かにニュースやテキストなどで、出てくることが多々あります。そしてverdienenで辞書を引くと、先ほどのような例文が書いてあります。

でもこれらは見て、聴いて意味を理解できればいいたぐいのもので、日常生活で実際によく使う例文ではありません。

 

 

☆☆

じゃあ日常生活ではどうやって使われているの?

というのが次のテーマです。

私が実際に日常生活でどう使っているだろう、と考えたり聴いたりほかの人と議論した結果の例文がこちら。

先ほど少し二通の意味があると言いましたが、ポジティブな意味とネガティブな意味にわけてみてみます。

 

まずはポジティブなほう。

Wer verdient den Nobelpreis für Literatur?

=誰がノーベル文化賞にふさわしいかな?

Viele denken, dass Haruki Murakami den Nobelpreis verdient.

=たくさんの人が村上春樹はノーベル賞に値すると考えている。

☆☆

(次の例文はショパンコンクールで1位が時々出ない件について↓)

Der zweite Platz hätte den ersten Preis verdient.

=2位の人は1位にふさわしかっただろう。

Hat wirklich niemand den ersten Preis verdient?

=誰も1位にふさわしくなかったのかな?

☆☆

Wir bekommen nicht alles, was wir verdienen.

=私たちはふさわしいものをすべて手に入れられるわけではない。

Weil du so viel gearbeitet hast, hast du dir eine Pause verdient.

=いっぱい働いたから休憩しなよ(休憩する価値がある)

Weil ich so viel gelernt haben, habe ich mir ein Eis verdient.

=いっぱい勉強したからアイス食べる価値があるでしょ。

(犬に対して↓)

Das hast du aber fein gemacht. Jetzt hast du dir einen Spaziergang verdient.

=えらいね♡散歩につれていってあげよう!(意訳)

*feinは犬のみに使う形容詞。人間にはダメ。

 

 

次はネガティブなほう。

(次の文はある摂食障害の女性の発言↓)

Ich habe mich lange davon überzeugt, dass ich es nicht verdient habe, zu essen.

=長い間、私には食事する価値がないと思い込んでいた。

☆☆

Moonies haben lange gemacht, was sie wollten. Jetzt sollen sie die Strafe bekommen, die sie verdienen.

=旧統一教会はさんざん好き勝手してきたから、今はそれにふさわしい刑罰を受けるべきだ。

Du hast die ganze Zeit die Katze geärgert und jetzt hat sie dich gekratzt. Das hast du aber jetzt komplett verdient.

=ずっと猫にちょっかいかけたからひっかかれたんだよ。そりゃ当然の報いだ(自業自得だ)。

☆☆

(韓国の転倒事故を受けて↓)

Keiner hat es verdient, bei einer Massenpanik zu sterben.

=転倒事故で死ぬなんて誰もふさわしくない(亡くなった人は何も悪いことをしていない)

☆☆

Nach der schnippischen Reaktion des Kellners sollte klar sein, dass er kein Trinkgeld verdient hat.

=ウエイターのつんとした対応後はチップをあげる価値がないことが明確になるはずだ。

 

どうでしょうか。

Das hast du verdient.

これは前後の文脈によって「それは君にふさわしい」という意味になるし、また同時に「自業自得だ」という意味にもなるんですね。

例えば鍋が熱いと分かっていてそれを触ってやけどした場合。

きっとあなたはDas hast du verdient.と言われます。その時は「そりゃ当然でしょ」という意味です。

 

たとえば

飲酒運転をしたり交通ルールを無視した結果、事故を起こしてしまった・・

コロナに注意をせず好き勝手した結果感染してしまった・・

エイズや最近日本で流行りの梅毒も少しの注意で防げたかもしれません。

そのような不注意などの結果何かが起こった時は厳しい言葉かもしれませんが、verdienenはぴったりですね。

 

でも、何かをがんばった結果またはやることをやった結果、おいしいものを食べるなどのご褒美を自分に与えたいときも

Ich verdiene es.

Du verdienst es.

ということができます。日常で使える表現です。

 

お金を稼ぐこととずいぶん離れてしまいましたが、verdienenはいろんな意味を持っている動詞で、いろんな使われ方を日常でもしています。

ちなみにverdienenは過去形でもよく使われますよ!

verdienenの変化形(規則動詞)

verdienen Präsens Präteritum Perfekt
ich verdiene verdiente habe verdient
du verdienst verdientest hast verdient
er, sie, es verdient verdient hat verdient
wir verdienen verdienen haben verdient
ihr verdient verdient habt verdient
sie verdienen verdienen haben verdient

 

個人的な例文練習↓

 

 

動画解説はこちら↓

 

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