【基礎ドイツ語】住む・学ぶ・話す。wohnen, leben, lernen, studieren, sagen, sprechen, reden
今日は住む×2、学ぶ×2、話す×3の合計7つのドイツ語の基本的な動詞について勉強します。これらの動詞の変化形はページの最後に表にしてあります。
wohnen v.s. leben
ドイツ語の「住む」には2つの動詞があります。
どちらもIch wohne./Ich lebe.というように単独では使えません。基本的には「どこに」と一緒に表しましょう。つまり場所の前置詞と一緒に使います。
以下の文はwohnenでもlebenでもかまいません。
・Ich wohne in Tokyo.
・Ich leben in Tokyo.
(私は東京に住んでいる。)
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・Wir wohnen auf dem Land.
・Wir leben auf dem Land.
(私たちは田舎に住んでいます。)
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Ich wohne seit einem Jahr in Deutschland.
Ich lebe seit einem Jahr in Deutschland.
(私は1年前からドイツに住んでいます。)
*「都会に住んでいる」はWir wohnen/leben in der Stadtといいます。
どちらも「住む」という意味に変わりはないのですが、しいて言えばwohnenのほうは「その場所に住む」という意味で、lebenのほうは「その場所で生活する」というニュアンスが強いです。
つまり「私は今はドイツに住んでいるけれどもまたすぐに日本に帰る」というときはIch wohne jetzt in Deutschland.のほうがふさわしく、Ich lebe jetzt in Deutschland.のほうはニュアンス的に少しおかしいです。
lebenはその地域に人間関係があり、根差しているような環境に「住んでいる」感じですね。
ちなみに友達の家や旅行などでホテルに泊まるときにはübernachten(泊まる)という動詞を使いますが、wohnenでも構いません。
〇 Ich übernachte heute bei Lara.
〇 Ich wohne heute bei Lara.
✖ Ich lebe heute bei Lara
(今日ララの家に泊まる。)
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〇 Wir haben in Berlin in einem teuren Hotel übernachtet.
〇 Wir haben in Berlin in einem teuren Hotel gewohnt.
✖ Wir haben in Berlin in einem teuren Hotel gelebt.
(私たちはベルリンで高いホテルに泊まった。)
また、一方しか使えない表現もあります。
wohnenしか使えないとき:住所や建物について説明するとき。
・Ich wohne in der Schillerstraße.
(私はシラー通りに住んでいる。)
*ドイツの道路には人の名前がついており、住所もその名前を使う。
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・Sie wohnt in einem Altbau.
(彼女は古い建物に住んでいる)
*新しい建物はNeubauという。
建物や住所といった直接住んでいる場所のとき、つまり狭い範囲にはwohnenしか使えません。
逆にそれ以上の広い範囲、だいたいどの辺に住んでいる、田舎、都会、街の名前、国の名前などのときはwohnenでもlebenでもかまいません。
lebenしか使えないとき:「生きる」という意味をもつとき
・Ich lebe gesund.
(私は健康に生きている/健康な生活をしている。)
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・Ihre Großeltern leben noch.
(彼女の祖父母はまだ生きている。)
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・Ohne dich kann ich nicht leben.
(君がいないと生きていけない。)
いずれも「住む」ではなく「生きる」なのでwohnenは使えません。
住居に関する単語:
住居の種類
・一軒家:das alleinstehende Haus
・テラスハウス:das Reihenhaus
・マンション・アパート:das Hochhaus.
Ich wohne in einem alleinstehenden Haus.
(私は一軒家に住んでいる。)
Ich wohne in einem Reihenhaus.
(私はテラスハウスに住んでいる。)
Ich wohne in einem Hochhaus.
(私はアパート・マンションに住んでいる。)
WohnungとHausの違い
「これは私の家です」と紹介するとき
アパート・マンションに住む人は:Das ist meine Wohnung.
一軒家・テラスハウスに住む人は:Das ist mein Haus.
という。
Hauseって何?
・Ich bin zu Hause.
(私は家にいる。)
・Ich gehe nach Hause.
(私は家に帰る。)
Hauseは「自分の家」という意味があります。
自分の家以外の一般的な「家」はHausといいます。複数形はHäuserです。
「誰かの家にいる/誰かの家に行く」はなんていうのか?
・Ich bin bei ihm zu Hause.
・Ich gehe zu ihm nach Hause.
といいます。これは「彼自身の家」という意味でHauseが使われていますが
Ich bin in seinem Haus.といってもかまいません。
また「これは綺麗な家だな」というときは
Das ist ein schönes Haus.といいます。Hauseではありません。
「彼の両親の家」は?
Das Haus seiner Eltern.です。自分の家ではないのでHausといいます。
Haus, Häuser, Hauseの違い、大丈夫でしょうか。
lernen v.s. studieren
日本語でも「勉強する」と「学ぶ」という似た意味の動詞があるように、ドイツ語にも2種類あります。
しかしドイツ語のほうの意味は独特です。
さらに英語母語者はlernen→learn, studieren→studyと直訳して使いがちです。
ドイツ語のlernenは「勉強する・学ぶ」どちらの意味でも広い範囲でつかえ、studierenのほうは「(大学で)専攻する」という意味のみをもちます。ちなみに大学・大学院・博士課程高等教育機関の専攻すべてにstudierenが使われます。
つまり一般的な言い方は「勉強する」はlernenなのです。
・Ich lerne Schwimmen.
(私は水泳を習っている。)・Ich lerne Klavier.
(私はピアノを習っている。)・Ich lerne seit drei Monaten Deutsch.
(私は3か月前からドイツ語を勉強している。)・Ich habe heute neue Wörter gelernt.
(私は今日新しい単語を学んだ。)・Ich muss für die Klausur lernen.
(私は試験勉強しなければならない。)ーーーーーーーー
・Ich studiere Germanistik.
(私はドイツ学を専攻している。)・Ich studiere Physik.
(私は物理学を専攻している。)・Ich habe Philosophie studiert.
(私は哲学を専攻していた。)・Ich möchte Medizin in Deutschland studieren.
(私はドイツで医学を学びたい。)
Ich studiere Deutsch.
Ich studiere Klavier.
↑の文は文法的には間違っていませんが、意味は「ドイツ語を(専門的に)勉強している」「音大でピアノ科を専攻している」という意味になってしまいますので気をつけましょう。
ちなみに交換留学などで「大学の付属語学学校でドイツ語を学んでいる」場合もあくまで「専門に勉強しているわけではない」のでlernenを使います。
また、「大学生がその専攻科目の試験のために勉強する」という場合でもlernenです。だからstudierenは勉強しているではなく、専攻していると認識したほうがわかりやすいのです。
〇 Ich habe in einem Sprachkurs Deutsch gelernt.
✖ Ich habe in einem Sprachkurs Deutsch studiert.
〇 Er lernt für die Klausur.
✖ Er studiert für die Klausur.
また「~大学で勉強している」は
Ich studiere an der Universität Heidelberg.
(私はハイデルベルク大で勉強している。)
といいます。
ただし単に「私は大学で勉強している」といいたいときは
✖ Ich studiere an einer Universität.
とはいわず、
〇 Ich studiere.
のみです。なぜかというとstudierenに大学でという意味が含まれているからですね。
sagen v.s. sprechen v.s. reden
「言う」「話す」「しゃべる」の3語に相応するドイツ語です。
sagen(言う)は誰かに対して一方的に発言するという意味ですが、sprechenとredenはダイアログ、つまり会話をするという意味で使われます。
文法的にも違いがあります。
・Ich sage+三格(Ich sage dir.)
・Ich spreche mit +三格(Ich spreche mit dir.)
・Ich rede mit +三格(Ich rede mit dir.)
sprechenとredenは文法も同じで意味もとても似ています。実際、どちらも使える場面は多いです。
・Ich spreche mit Kansai Akzent.
・Ich rede mit Kansai Akzent.
(私は関西弁で話す。)
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・Wir haben so viel miteinander gesprochen.
・Wir haben so viel miteinander geredet.
(めちゃくちゃいっぱい話したねー!)
*sprechen/redenの口語表現としてquatschenという動詞もあります。
Ich habe gestern mit einer Freundin gequatscht.
(昨日友達とおしゃべりした。)
とくにテーマのないあまり重要でない内容を楽しくしゃべるといった意味です。
sprechenしか使えないとき
・Ich spreche Chinesisch.
(私は中国語を話す。)・Das Kind kann noch nicht sprechen.
(この子はまだ話せない。)・Der Papagei kann sprechen.
(このオウムは話せる。)
「発音する」「声を出す」といったニュアンスのあるものはredenは使えません。
言語を話すとき、また子供が言葉を習得するや、鳥が発音を真似することができるというのは会話(ダイアログ)の意味合いを持たないためsprechenです。
redenしか使えないとき
・Wer wird heute Abend reden?
(今夜演説するのは誰?)・Er kann vor Publikum frei reden.
(彼は観客の前で自由に(原稿を見ずに)話せる。)・Der Politiker hat im Parlament geredet.
(その政治家は議会で演説をした。)
redenには「会話をする」のほかに「演説・講演をする」という意味があります。聴衆の前に出て話す行為ですね。
つまりまとめると誰かとおしゃべりする場合はreden/sprechenどっちを使ってもいいですが、発音する・音を出すときはsprechen、講演・演説をするときはredenのみが使えます。
現在人称変化
sprechen以外はすべて規則動詞。
wohnen | leben | lernen | studieren | sagen | reden | sprechen | |
ich | wohne | lebe | lerne | studiere | sage | rede | spreche |
du | wohnst | lebst | lernst | studierst | sagst | redest | sprichst |
er, sie, es | wohnt | lebt | lernt | studiert | sagt | redet | spricht |
wir | wohnen | leben | lernen | studieren | sagen | reden | sprechen |
ihr | wohnt | lebt | lernt | studiert | sagt | redet | sprecht |
sie | wohnen | leben | lernen | studieren | sagen | reden | sprechen |
*redenは語幹が“d”で終わり、発音が困難なので二人称・三人称単数は語幹の後に“e”がつきます。
*sprechenは不規則変化なので語幹が変化します。
動詞の三基本形
sprechen以外は全て規則変化。
現在形 | 過去形 | 現在完了形 | |
wohnen | wohnen | wohnte | gewohnt |
leben | leben | lebte | gelebt |
lernen | lernen | lernte | gelernt |
studieren | studieren | studierte | studiert |
sagen | sagen | sagte | gesagt |
reden | reden | redete | geredet |
sprechen | sprechen | sprach | gesprochen |
*studierenの現在完了形はgeがつかない。長い動詞と非分離動詞はgeなし。
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