副文の接続詞2:疑問詞【ドイツ語文法39】
前回の文法【副文の接続詞1】の続きです。前回につづき今回は疑問詞を使った接続詞を紹介します。
ドイツ語のすべての疑問詞(W-から始まるW-Fragen)はすべて副文の接続詞としても使えます。
ここではこれらの使い方をやっていきましょう。
wann(いつ)
wer*(誰)
warum(なぜ)
wo(どこ)
woher(どこから)
wohin(どこへ)
was(何)
wie(どうやって)
welche*(どれ)
was für ein(どの種類の)
さらなる疑問詞の種類についてはこちらへ。
wie+形容詞の疑問詞の一覧もあります。→ 疑問文と疑問詞
疑問詞が副文の前につき、主文+副文の文を作ると間接的な質問(Indirekte Fragen)ができあがります。
間接的な質問とはなんでしょうか?
直接的/間接的な質問
直接的な質問とは
Wie heißt er?
(彼はなんて名前だっけ?)
というのに対し、間接的な質問は
Ich habe vergessen, wie er heißt.
(彼がなんていうのか忘れちゃった。)
Ich weiß nicht, wie er heißt.
(彼がなんていうのか知らない)
というものです。
副文の前に疑問詞がつくことで間接的な質問ができあがります。
主文と副文の文法で出てきたobも間接的な質問に使える接続詞ですね。obの使い方はこちら
それではいくつか直接的な質問を間接的な質問になおしてみましょう。
直)Wie bildet man indirekte Fragesätze?
(間接的な質問ってどうやって作るの?)
間)Es ist nicht klar, wie man indirekte Fragesätze bildet.
(間接的な質問ってどうやって作るのかはっきりしない)
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直)Wo ist der nächste Bankautomat?
(どこに近くのATMがありますか?)
間)Können Sie mir sagen, wo der nächste Bankautomat ist?
(近くのATMがどこにあるか教えていただけませんか?)
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直)Woher kommt er?
(彼はどこの人?)
間)Mich interessiert, woher er kommt.
(彼はどこの人か興味あるな。)
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直)Was macht Alex heute?
(アレックスは今日何してたっけ?)
間)Weißt du, was Alex heute macht?
(アレックスが今日何してるか知ってる?)
これらの例文をよく見ると、間接的な質問のほうには最後にハテナがつく時とつかないときがありますね。
Mich interessiert, woher er kommt.
Es ist nicht klar, wie man indirekte Fragesätze bildet.
Können Sie mir sagen, wo der nächste Bankautomat ist?
Weißt du, was Alex heute macht?
前者はハテナがつかず、後者にはハテナがつきます。
この違いは何かと比べてみると一目瞭然、副文ではなくて主文のほうです。
主文が疑問文だったらハテナがつき、平叙文だったらつきません。
ハテナは副文ではなく主文が関係することを覚えておきましょう。
wo+前置詞の疑問詞
前回の文法でやったda/wo+前置詞のwo-のほうも間接的な質問として使うことが出来ます。
直)Worüber lachen sie?
(あの人たち何を笑ってるんだろ?)
間)Ich will wissen, worüber sie lachen.
(あの人たちが何について笑ってるのか知りたい。)
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直)Worauf warten die Touristen?
(あの旅行客は何を待ってるのかな?)
間)Niemand weiß, worauf die Touristen warten.
(あの旅行客が何を待ってるのか誰にもわからない。)
余談ですが、疑問の接続詞は間接的な質問で主に使われますが、もちろん平叙文として使うこともできます。
あくまで意味について考えながら使いましょう。
たとえば
A:Essen wir heute Abend zusammen?
(今夜、一緒にご飯食べる?)
B:Es kommt darauf an, wann ich mit der Arbeit fertig bin.
(仕事何時に終わるかによるかなぁ。)
このwannという疑問詞がつく文は答えとして使われています。
主文が何かによって質問になることもあれば答えになることもあり、疑問文になることもあれば平叙文になることもあるという具合ですね。
es kommt darauf an….の表現は基本的に副文と一緒に使われるので、どの接続詞が入っているのか、例文をみながら勉強してもいいかもしれません→Es kommt darauf anの使い方
主文の例
間接的な質問に使われる主文のほうもいくつか紹介しておきます。
ある程度決まった形の主文があります。文の終わりにハテナがつく言い方とつかない言い方にわけて紹介します。
ハテナがつかないほう(平叙文)
・Ich weiß nicht,
・Ich möchte wissen,
・Ich verstehe nicht,
・Es ist nicht klar,
・Ich bin mir nicht sicher,
・Frag mich nicht,
・Mich interessiert,
ハテナがつくほう(疑問文)
・Wissen Sie, —?
・Können Sie mir sagen, —-?
・Sagen Sie mir bitte, —?
・Darf ich fragen, —?
旅行にいって通りすがりの現地人に道を尋ねるときなどは“Wissen Sie,,,や Können Sie mir sagen,,,”のような表現が多用できますね。
副文の接続詞の読解
最後に、副文の接続詞をたっぷり使った読解練習をしてみましょう。
基本的に接続詞は2文を1文にするために使う語なので、使えば使うほど文が複雑になります。
それではどのように複雑になるのか、実際に文を読解して体験してみましょう。
テーマは【初めてドイツに来た日】です。まずはご自身でどれぐらい理解できるかやってみましょう。
疑問詞を使った接続詞には線を引いてあります。
あなたがドイツに来たことがあるなら、実際の体験をもとに作文を作ってみるのもいい練習になるはずです。
Ich war zum ersten Mal in einem Flughafen in Deutschland. Zuerst war ich verwirrt, wo mein Koffer rauskommt, weil der Flughafen so groß ist. Nachdem ich endlich meinen Koffer abgeholt hatte, wusste ich nicht, wie ich vom Flughafen in die Stadt fahren kann. Ich wollte jemanden fragen, aber ich habe mich nicht getraut, weil ich nicht wusste, wen ich ansprechen soll.
Ein Taxifahrer hat mich angesprochen, wo ich hin möchte und ob ich mitfahren will. Ich bin mitgefahren aber ich habe vergessen zu fragen, wie teuer es ist.
Ich habe aus dieser Erfahrung gelernt, wie wichtig es ist, dass man kommunizieren kann.(私の実体験ではなく、たった今想像して作った文です。)
どうですか?どのぐらい意味が理解できたでしょうか。
答え合わせはこちら↓
初めてドイツの空港に到着した時のことです。最初に私は空港が広かったので自分の荷物がどこから出てくるのかわからずに戸惑いました。なんとか荷物を受け取った後、次は空港から市内までどう行けばいいのかわかりませんでした。誰かに聞きたかったのですが、誰に話しかければいいのかわからず、勇気が出ませんでした。
タクシーの運転手がどこに行きたいのか、乗っていくかと私に話しかけました。私はその通りにしましたが、いくらぐらいかかるのか尋ねるのを忘れてしまいました。この体験から私は、コミュニケーションができることがいかに大事かを学びました。
動画解説はこちら
次回はもう一度副文の接続詞(時間に関するもの)について詳しくやっていきたいと思います。
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