【ドイツ語動詞】zweifelnの不思議なニュアンス


zweifeln an +D(三格)

=Dを疑う

この動詞はan+三格とつく、とだけ暗記している人も多いかもしれません。

しかしこの動詞は、日本語からドイツ語に直訳して考えると間違ってしまう上に文法だけでは理解できないニュアンス重視の動詞でもあります。

まず基本的な使い方から。

zweifeln an Dと、ついでにもう一つ同じ意味をもつbezweifeln +A(四格)も見ておきましょう。

 

Ich zweifle an seinen Worten.

Ich bezweifle seine Worte.

=私は彼の言葉を疑っている。

☆☆

Ich zweifle an mir und an allem.

Ich bezweifle mich und alle.

=私は自分もみんなも疑っている。

☆☆

Ich zweifle an den Versprechen des Politikers.

Ich bezweifle an das Versprechen des Politikers.

=私は政治家の約束を信じていない。

☆☆

Kinder zweifeln niemals an ihrem Selbstwert.

Kinder bezweifeln niemals ihren Selbstwert.

=子供は自分の価値を疑ったこともない。

☆☆

Die Polizei muss an jeder Aussage des Verdächtigen zweifeln.

Die Polizei muss jede Aussage des Verdächtigen bezweifeln.

=警察は容疑者のすべての発言を疑わなければならない。

☆☆

Die Gläubigen zweifeln nicht an der Existenz Gottes.

Die Gläubigen bezweifeln nicht die Existenz Gottes.

=信者は神の存在を疑わない。

☆☆

Wann hast du zum ersten Mal an der Existenz des Weihnachtsmannes gezweifelt?

Wann hast du zum ersten mal die Existenz des Weihnachtsmannes bezweifelt?

=いつ初めてサンタクロースの存在をおかしいなと思った?

 

疑ったことのある、または疑ったことのないものを考えて自分でも文を作ってみましょう。

名詞であれば上記の例文のように作ることが出来ます。

☆☆

 

次、問題は副文です。

たとえば

「さっきリサから連絡があって、後で行くって言うてたけどホントに来るのかどうか疑っている」

と言いたいとき、ドイツ語ではなんというでしょう?

「来るのかどうか疑っている」という表現から接続詞ob(~かどうか)を使って

✖Ich zweifle daran, ob Lisa wirklich kommt.

✖Ich bezweifle, ob Lisa wirklich kommt.

と書くとこれは間違いです。

正しくは

〇Ich zweifle daran, dass Lisa wirklich kommt.

〇Ich bezweifle, dass Lisa wirklich kommt.

つまり接続詞dassのほうを使って

「リサが来ることを疑っている」

=来ないと思っている。

としなければなりません。

*接続詞dassとobの文法解説はこちら

 

じゃあ

「リサが来るかどうか疑っている」

=来るかどうかわからない。

という言い方はないの?

〇Ich zweifle, ob Lisa wirklich kommt.

これなら正解です。

ややこしいですね。これは文法ではなくニュアンスの違いです。

 

もう一度まとめてみましょう。

Ich zweifle daran, dass Lisa wirklich kommt.

=Ich denke nicht, dass Lisa wirklich kommt.

(私はリサが本当に来るとは思っていない。)

ーーーーーーーーー

Ich zweifle, ob Lisa wirklich kommt.

=Ich frage mich, ob Lisa wirklich kommt.

(リサが本当に来るのかどうか疑問だ

ーーーーーーーー

✖Ich zweifle daran, ob Lisa wirklich kommt.

↑こういうことです。

文法では理解できないことが起きていますね。

前置詞にdaをつけるdaranのような文法は、副文をその後ろにつける、と教わったと思います。

*da+前置詞の文法解説はこちら

しかしdaranをつけたあとの副文とつけなかった時の副文の接続詞が変わることもあるということを知っている人は稀ではないでしょうか。

これは文法では説明できず、ニュアンスです。このような現象もあるのだなぁと知っておくのもいいかもしれません。

 

それでは副文の例文をどうぞ。意味を考えながら見てみてください。

Sie zweifelt daran, dass er Recht hat.

=彼女は彼が正しいとは思っていない。

Sie zweifelt, ob er Recht hat.

=彼女は彼が正しいのかどうか疑っている。

Die Bevölkerung zweifelt, ob der neue Präsident vertrauenswert ist.

=国民は新しい大統領が信用できるか様子見している。

Niemand zweifelte daran, dass es gelingen würde.

=成功すると誰もが信じていた。(結果は成功しなかったので接続法II式です)

Einige Forscher zweifeln daran, dass Toccata und Fuge in d-Moll wirklich von Bach komponiert wurde.

=研究者の中にはニ短調のトッカータとフーガが本当にバッハの作品と思ってない人もいる。

Viele Forscher zweifeln, ob Toccata und Fuge in d-Moll wirklich von Bach komponiert wurde.

=たくさんの研究者がニ短調のトッカータとフーガが本当にバッハの作品なのか疑っている

否定文などが入ってくると意味の理解がさらに困難になりますね。

できれば日本語訳を通さずに理解することをおすすめします。

 

動画解説では例文に日本語訳を入れていませんので、音声を消して目でドイツ語だけで例文を理解する練習するのもいいかもしれません。↓

 

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