3年ぶりの日本で感じたこと


2022年の5月末から昨日まで、3年ぶりに日本に帰国していました。

いつもはだいたい1年に一度帰国しますが、今回はコロナのために3年ご無沙汰に。その間に一度両親がドイツに来てるので両親に会うのは3年ぶりじゃなかったけど。

で、やっぱり3年も帰っていないと色々日本が新鮮で思うところもたくさんあったので少し感じたことや日独比較をしてみたいと思います。

しかし今回強く思った事。どこに住んでてもそれぞれいいところ・悪いところがあるということ。

この世界にパラダイスなど存在しなく、結局は海外移住をするにしても何かを捨てて何かを取る、という選択がつきまといます。自分の国もなるべく客観的に外から見る視点は大事です。

 

ということで日本に3年ぶりに帰って、改めて強く印象に残ったことを恣意的に。

 

 

1.どこでも綺麗なトイレ!

ショッピングモール、店はもちろん、コンビニや公園、駅にもいたるところにトイレがあり、しかも無料。しかも綺麗。しかもトイレットペーパーつき、ウォシュレットつき。

日本しか知らない人はこれが当然だと思ってるでしょ?こんな恵まれたトイレ環境どの国にもないですよ!あれでもし掃除が行き届いてないとかちょっと臭うとか文句言うもんなら日本以外住めないよ!

外出時にトイレの心配をせずに済んで本当に嬉しかった。なぜかというと、ドイツでの外出時はけっこうな頻度でトイレを我慢しなきゃいけないから!

ドイツでは外出時にトイレを探すのが一苦労なことが多い。ショッピングモールやマクド、駅などのトイレは有料で、払いたくないレベルの汚さや臭さの時も多い。有料なのにトイレットペーパーがないこともしょっちゅう。

そーゆー感じだからハイキングコースなどにもトイレなどあるはずがなく、みなさんゴソゴソと茂みに入って行って用を足します。子供だけではありませんよ。もちろん年配の女性もです。

当然森でう〇こをしなきゃいけないときもありますよね。犬は人間のものは食べますので大変です。

しかしこういうところも適応がモノを言う。ドイツ人はパンが主食であるため、トイレにかなーり長い時間行かなくてもいいという体質を持っている!

米を主食とする日本人は水分を多く吸収するため2~3時間に一回トイレに行くことが普通なのではないでしょうか。

ハイキングでよくトイレトイレいう私にある時お義母さんがかけた言葉がこれ。

「トイレ我慢するトレーニングしなきゃね^^」

そこ!?

 

真面目な話、私がトイレを探すことはどーでもいいが、路上生活をしている人にとってはあれだけ綺麗なトイレがどこにでもあると本当に助かると思う。

ドイツの元路上生活者があるインタビューで「路上生活ではあたりまえなことをするのに驚くほど時間がかかるんだ。用を足す行為ひとつとっても一日中探し回らなければならない」と言っていたのを聴いたことがあるけれど、日本では少なくともその心配はなさそうでちょっと安心。

といっても日本が路上生活者にひどいところもあって、横になれないように工夫をこらした椅子が駅やバス停などあちこちに置いてあったりする。ドイツはこのへんははるかに寛大。

 

ここは切符の自販機も改札口もなく、車掌がチェックというアナログ駅なのに、こんなにモダンなトイレが!無料トイレのほうが格上という感覚がすごい。

長野県の沢渡駅だよ↓

 

 

 

2.ゴミ箱を置かないってデメリット大きすぎない?

トイレ探しに苦労はしないけど、ゴミ箱探しに苦労させる国、ニッポン。

これだけコンビニやグルメの店が多く、過剰包装も多い国で、外でちょっと出たゴミを捨てる権利ってないんでしょうか?

日本はゴミ箱の設置がどこの国に比べてもひじょーに少ない。

これは1995年に起きた地下鉄サリン事件から不審物を捨てられないよう、一気にゴミ箱の撤去が進んだと言われていますね。

しかし。

 

「街をきれいにしましょう!でもゴミ箱は置かないので持って帰ってください!」

は矛盾してるんじゃないの?と思う。

しかも今だにまだそれが促進されてる?

3年前はコンビニはまだ外にゴミ箱を置いているところが多かったけど、今回はすべて中になっていたし、そもそもゴミ箱がないコンビニもありました。

そりゃちょっと出かけてすぐ家に帰りますとか、職場に行くとか地元の人ならいいんです。ゴミ箱の場所も知ってるでしょう。でも出かけたり一日中うろうろするときにちょっと出たゴミをすぐに捨てれないってかなりフラストレーションです。

海外の国に行ってみてください。とくに観光地にゴミ箱がない国とかある?

 

たしかに不審物を捨てられないためにゴミ箱を設置しないというのは防止策としてあるでしょう。

が、はっきりいってやりすぎです。0か100かみたいな頭悪いやり方はやめた方がいいと思う。

たとえば地下鉄だけにするとか。少し減らすとか。いくらでも別の方法は取れると思うし、今からでも改善できます。

観光地のゴミ箱は撤去したらさすがにあかんくないか?とか誰も考えなかったのかなと思います。

1つのゴミ箱に不審物が捨てられ、それに触れた清掃員が亡くなる可能性はいったい0,000何パーセントぐらいあるんだろう?その可能性のためにあれだけ街のゴミ箱を撤去するなら、1年に2600人以上も死んでる交通事故を無くすために、みなさん車の運転するのやめたほうがいいのでは?ってなります。でもやめないでしょ?だってメリットのほうが膨大だから。

じゃあ1つの大きな事故が起こる可能性というデメリットと、街にゴミ箱があるメリットも比較しなきゃいけないと思います。

だいぶ前から思ってたけどゴミ箱に関しては決定した人たち、ぜんぜん頭使ってないと思います。

日本はとくにグルメが売りで数も多く食べ歩きは観光では醍醐味なので、少しどころかけっこう置くべきだとはっきり思います。

 

日本三景といわれている宮島にはゴミ箱がどこを見渡してもありませんでした。

今は鳥居は工事中だしコロナだし、観光客は凄く少なかったけど、ゴミ箱に関してはまじで改善した方がいいと思います。USJぐらい設置しろとは言わんけど!

 

ウサギ(と毒ガス)で有名な大久野島では堂々と「この島にはゴミ箱がありません。すべてお持ち帰りください」と書いてあるレベルで驚きでした。

レストランやカフェにも一切ゴミ箱がなく、その場で買って出たゴミのみ、返却口から引き取ってくれるという徹底ぶりでした。

何度もいうけど観光地です。

海がきれいでびっくりした^^さすが瀬戸内海。

 

 

3.食の多様さはやっぱアジア

日本だけでなくアジア全体的にそうですが、やっぱり食べ物がおいしくて多様!

これはドイツは比較にもなりません。

ドイツのパンだけは日本ではそうそう売ってませんが、それ以外の食はすべて日本に軍配があがります。

ドイツの食生活は非常にシンプルで味気ないので、今回は3年ぶりに見る日本の食べ物。コンビニのありふれた物にさえ感動しました。

あとレストランのコスパの良さ。

どこに入ってもハズレがない。水が無料で出てきて、そこそこおいしいものをいつでもどこでも食べられる。幸せです。もうあほらしすぎてドイツでお寿司は食べれない(笑)

 

 

行ってみたかったコメダ。この味でこのボリュームは人気があるはずですね。ドイツ的にはパンが柔らかすぎてスカスカすると言われそう、でも日本的にはすごくおいしいと思う。

 

広島でテキトーに入った広島焼やさん。普通においしかったよ。個人的には大阪のお好み焼きより好きです。粉が少ないから!

 

長野名物らしい冷たいおそば。

ここでしか食べれないお蕎麦らしい。噛み応えがあって手作りって感じがした!

でもそばをほとんど食べない私にはこの味の価値がわからずもったいなかったかも。もっと通の人が食べるべきそばだと思う。

 

私は大阪出身なので大阪のものも少し紹介しましょう。

私は3つのお気に入りたこ焼き屋さんがあります。

圧倒的にナンバーワンが梅田のこれ。帰国したら必ず行きます。小さくて見た目ボロボロなので、コロナでつぶれてないか心配でしたが、今回もあって一安心。

ここのおじちゃんは陽気なので毎回タメ語で会話します^^

この味はチェーン店にはないおいしさ。こんにゃくとしょうがが入ってるたこ焼きなんてもうどこにもないでしょう?ここでは入ってます!

大阪梅田の「たこ茶」

まじで他のたこ焼きと比べて別格なので行ってみて!

 

 

これも大阪名物「甘党まえだ」

みたらしだんごが有名ですが、かき氷とかわらび餅とかたくさん食べれるセットがある。

飲み物も選べてこれで千円いかないんだからどういうこと!?って感じです。いや日本、すごい!

はじめてみた「きな粉オレ」頼んだらきな粉が上にのった牛乳が出てきて口が粉ごなになりました。お気を付けて。

 

初めて行ってみたモクモク直営農場レストランもけっこうびっくりのおいしさだった。

野菜が多く日本的な食べ物なのでベジタリアンの友達や、義両親が来たら連れて行ってあげようと思った。お値段も庶民的で驚きの連続。

食べたものについてはきりがないのでここでやめますが、このように庶民的なグルメでもこんなにおいしいので、私は高級なものとか全然いらんかも。って感じです。

食がやはりドイツに比べ段違いにいいので、今後また日本に数年住もうかなと考え中です。

 

 

4.静か&うるさいのコントラスト

日本では人と車がわりと静かでいいなと思いました。

道路のせいかもしれませんが、車が比較的小さく、ハイブリッドで走り方も静か。ドイツはタイヤの大きなごつごつした車がまだまだ多く、音が大きい気がします。

また人も静かな印象を受けました。コロナのせいで「なるべく会話を控えてください」というお触書がアナウンスがしょっちゅうあるのも驚きましたが(ドイツでこれはありえない)、もともと言語での主張を避ける民族なのであまり話す必要がないのかもしれません。

それと引き換えに、公共交通の中や建物の中ではしょーもない内容のアナウンスが延々と流れていてうんざりします。

また従業員やバスの運転手など、くだらない同じ内容の注意を何度もするのもなんとなく違和感があります。

ちょっとロボットの世界のようです。人がしゃべらず機械(マニュアルに従う従業員含む)がしゃべっている。そして人は機械の通りに動く感じ。

日本に住まれている人たちはアナウンス、または従業員の声をうるさいまたは不必要と感じたことはないでしょうか。きっと感じる人が少ないからあれだけのアナウンスがまだ流されていると思うのですが、私には耳障りでした。