【初級】sein動詞の使い方と練習問題【ドイツ語文法1-1】
ドイツ語を勉強しよう!と思った時に最初に出会う動詞のひとつがseinです。
これは英語の “be動詞” に相当し、「~だ」「~です」と訳されます。
ドイツ語の sein動詞 は 人称によって変化 するので、まずはその変化形を覚えましょう。
人称代名詞 | sein動詞 | |
一人称単数 | ich | bin |
二人称単数 | du | bist |
三人称単数 | er, sie, es | ist |
一人称複数 | wir | sind |
二人称複数 | ihr | seid |
三人称複数 | sie, Sie | sind |
この表はドイツ語学習者が必ず覚えておきたい基本の基本です。
詳しい解説はこちらです。↓
そしてさっそく自己紹介でsein動詞がたくさん出てきます。
名前や国籍、職業、趣味を言うときは全部seinが使えますね。
Ich bin Nana.
私はナナです。
Ich bin Japanerin.
私は日本人です。
Ich bin Deutsch-Lehrerin.
私はドイツ語の先生です。
Mein Hobby ist Reisen.
私の趣味は旅行です。
このように、名前・国籍・職業・趣味 などを伝えるときにseinを使います。
しかし、sein動詞の使い方はこれだけではありません!
もっともっと広範囲で、それも始めたばかりの方でもドイツ語の表現を広げるのにとっても便利な動詞なんです。
ここではseinの日常的な表現や使い方について文法含め解説していきます。
今回は4つの基本パターンを紹介しますのでこのパターンを完璧に覚えてください。レッスンで生徒さんを見ている限り、2つのパターンはすぐにできますが、もう2つのパターンが出てこない人が多い印象があります。
これらのパターンを覚えることで、より幅広い表現が可能になります。
練習問題も作っておきますので必ずやってみてくださいね。
前者の2つのパターンは「A=B(AはBだ)」という構造。
後者の2つのパターンは「AがBにいる/ある」という構造です。
ここでは主語(A)をN(Nominativ=一格)と表現します。
Nは(名詞)である
「A=B」のパターン。
先ほどの自己紹介文に出てきた文はすべてこの方程式。
厳密には名詞だけでなく代名詞も入りますがまずは例文を。
1)Ema ist Französin.
エマはフランス人です。
2)Bist du Deutscher?
ドイツ人ですか?
3)Ich bin Ingenieur.
私はエンジニアです。
4)Das ist Ema. / Sie ist Ema.
これはエマです。/その人はエマです。
5)Wir sind ein Team.
私たちはチームです。
6)Ich bin es.
私です。
7)Das ist meine Tasse.
これは私のカップだよ。
例文にあるFranzösin, Ingenieur, Ema, ein Teamは(名詞)です。
6)のesだけは(代名詞)ですが、代名詞も名詞の一種なのでここでは名詞みたいなものと思っておいてください。
4)はあなたのすぐ隣に実際にいるEmaを他の人に紹介するときはDas ist Ema.といい、写真などでEmaを見つけたときや、遠くにいる時は指をさしてSie ist Emaといいます。使うシチュエーションが違いますのでNに何を入れるかでニュアンスが変わったりもしますよ。
6)は電話に出たときとかに「私です(私が電話に出ました)」という決まった意味、esには意味はありませんです。
注意点!
日本語ではたとえば「私トイレだよ。」とか「俺学校やねん。」ってよく言いますよね。
でもだからといって直訳してIch bin die Toilette.とかIch bin die Schule.とは言えません。(die Schule=学校)
なんで?
だってこの方程式はA=Bつまり
N イコール 名詞
なのだから!
私 イコール トイレ
ではないでしょ。Ich bin die Toilette.っていうのは、トイレさんが口を持ってたらそう言えます。
でもあなたはトイレにいるのだからあなた=トイレではありません。sein動詞はしっかり意味を自覚して使わないと変なことになってしまいます♪
すぐに練習練習。
次の日本語をドイツ語に訳してね。(回答は一番下)
1)大門未知子は医者です。
2)君はプログラマー?
3)あの人たちは隣人だよ。(隣人たち=Nachbarn)
4)あの男性は警官です。
5)君たちは同僚だよね。(同僚たち=Kollegen)
6)私たちは学生です。
7)私の彼氏は俳優なんだ。
8)僕の彼女は韓国人なんだ。
9)これは私の本だよ。
10)(隣にいる人を指して)この人は僕の妻です。
11)これオレの家。
☆☆
2つめの方程式は
Nは(形容詞)である
これもA=Bのパターン。seinの後に形容詞をおくことで、感情や状態を表せます。
例文。
1)Ich bin müde.
私は疲れた~。
2)Er ist nicht zufrieden.
あいつは満足してないね。
3)Sie ist schüchtern.
あの子は人見知りだ。
4)Shohei ist cool.
翔平はかっこいい。
5)Hayao Miyazaki ist kreativ.
宮崎駿は想像力があるよね。
6)Rui Hachimura ist erfolgreich.
八村塁は成功している。
7)Das Wetter ist schön.
天気がいいね。
8)Die Tasche ist schwer.
このカバンは重いね。
さぁ。これは見た目はわかりやすい。(形容詞)に文字通り形容詞を入れるだけ。
ってことは、ドイツ語のどの単語が形容詞なのか知っていなければなりません。
となればもうやることは一目瞭然。
ドイツ語の形容詞を覚えなきゃ!ですね。
基礎的な形容詞200種類はこちらです。常用単語。
seinと形容詞を一緒に使うと、人の性格や感情や状態(疲れたとか嬉しいとか悲しいとか)を一言で表すことができます。
またモノなどの状態も言える。たとえば空が青いとか椅子が気持ちいとか。
ということで形容詞覚えてるかチェックも含めて練習問題(回答は一番下)
12)この車は高いね。
13)このすしおいしいやん。(das Sushi)
14)あのスポーツ選手は強い。
15)君ら面白いね。
16)このケーキは甘い。
17)水は冷たい。
18)この道路は長いね。
19)君は人見知り?
20)私は人見知りじゃないよ。
21)ドイツ語はめっちゃ難しい。
☆☆
3つ目の方程式
Nは(場所に)いる。
今回はA=Bじゃなく「AがBにいる」という意味になる。
英語と同じだし感覚的には分かるかもしれないけど、知識でも理解しておこう。
ドイツ語ではこれを言うには場所の前置詞という文法がいる。
なぜかというと「に」があるから。「に=場所の前置詞」なのです。そしてそれはどこにいるかによって変わります。
「家にいる」「トイレにいる」「台所にいる」の「に」は別の単語を使う↓
Ich bin zu Hause.
Ich bin auf der Toilette.
Ich bin in der Küche.
zuとaufとin!?これが全部「に」!?
そう。なんでこうなるの?っていうのを勉強するのが場所の前置詞。zuやaufやinは前置詞といいます。
なのでこの文法を先に少しだけ勉強してください。全部理解する必要はないので、少しずつでいい。私は全部頭に入ってるけど。
ひとまず例文
Ich bin auf der Toilette.
私はトイレにいるよん
Bist du zu Hause?
家にいる?
Ne, ich bin in der Schule.
ううん、学校にいる。
Wir sind gerade im Park.
私ら今公園にいるよ
Ich bin beim Zahnarzt.
歯医者にいるよ。
Sie sind in Berlin.
あの人たちベルリンにいるよ。
auf, zu, in, beiはすべて場所の前置詞で日本語では「に」に該当します。
これがないと「どこにいる」は言えませんので仕方ない。
場所の前置詞は教科書でも一気にはやらずA1から少しずつ出て来て、その都度覚えていきます。
そして次の方程式も場所の前置詞を使います。
Nは(場所に)ある。
先ほどはNが生き物でしたが、今回はモノ。日本語では「いる・ある」と使い分けますが、ドイツ語は基本的につかい分けません。
人でもモノでも同じ文法。
なので3つめの方程式で説明したことがそっくりこちらにも。
同じように例文を。
1)Das Buch ist auf dem Tisch.
その本は机の上にあるよ。
2)Das Geld ist im Portemonnaie.
お金は財布の中にある。
3)Die Jacke ist auf dem Stuhl.
そのジャケットは椅子の上にあるよ。
4)Auf dem Balkon sind Stühle.
バルコニーに椅子たちがある。
5)Auf der Straße ist ein großes Loch.
道路に大きな穴がある。
主語が本やお金やジャケットや道路になっています。
場所の前置詞大事だよね。
どこかの上にあるときはaufを使うなど、ちょっとは法則もありますので場所の前置詞は勉強すればするほどすぐに使える文法だよ。
これもA2が終わるころにはすべて暗記していなければならない場所の前置詞。↓
それでは3と4の方程式をまとめて練習問題をどうぞ。
場所の前置詞を少し勉強しないと解けませんが、やりながら覚えてね。(回答は一番下にまとめて)
22)私は日本にいます。
23)子供たちは学校にいるよ。
24)犬が庭にいる。(庭=der Garten)
25)トイレにいる?
26)私たちお医者さんにいるよ。
27)私の夫はスイスにいます。(スイス=die Schweiz)
28)君ら映画館にいる?(映画館=das Kino)
29)スマホがカバンの中にある。(スマホ=das Handy)
30)鍵が窓のところにあるよ。(鍵=der Schlüssel)
☆☆
まとめ
sein動詞は基本中の基本ですが、 この 4つのパターン を覚えることで、ドイツ語の基礎表現力がグンとアップします。
- Nは(名詞)である → Ich bin Lehrer.
- Nは(形容詞)である → Ich bin müde.
- Nは(場所に)いる → Ich bin in Japan.
- Nは(場所に)ある → Das Buch ist auf dem Tisch.
日本語では「~である」と「いる・ある」で同じ動詞を使うのがちょっと変な感じがしますよね。
1と2はすぐに使える人が多いですが、3と4を言いたいときにseinがぱっと出てこない人は多いです。
もちろん別の動詞も使えるのですが、会話はスピード勝負。パッと出てくる慣れた動詞を使うことは大事です。
少ない動詞を使いまわすことも効率のいい勉強ですよ。
以下は練習問題の解答例です。
☆☆
回答例
1)Michiko Daimon ist Ärztin.
2)Bist du Informatiker?
3)Sie sind Nachbarn.
4)Der Mann ist Polizist.
5)Ihr seid Kollegen.
6)Wir sind Studenten.
7)Mein Freund ist Schauspieler.
8)Meine Freundin ist Koreanerin.
9)Das ist mein Buch.
10)Das ist meine Frau.
12)Das ist mein Haus.
12)Das Auto ist teuer.
13)Das Sushi ist lecker.
14)Der Sportler ist stark.
15)Ihr seid lustig.
16)Der Kuchen ist süß.
17)Das Wasser ist kalt.
18)Die Straße ist lang.
19)Bist du schüchtern?
20)Ich bin nicht schüchtern.
21)Deutsch ist sehr schwierig.
22)Ich bin in Japan.(中性名詞なので冠詞なし)
23)Die Kinder sind in der Schule.
24)Der Hund ist im Garten.
25)Bist du auf der Toilette?
26)Wie sind beim Arzt.(人のところにいるときの前置詞はbeiだよ)
27)Mein Mann ist in der Schweiz.(女性名詞のときは冠詞がいる)
28)Seid ihr im Kino?
29)Das Handy ist in der Tasche.
30)Der Schlüssel ist am Fenster.
☆☆
ドイツ語は「現地の教科書」をメインに勉強することをおすすめします。
教科書をやりながらこのサイトや動画は知識の補足や補強に使ってくだされば本望です。
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