Ich fühle michの使い方【ドイツ語動詞】


ドイツ語を教え始めてから日本語母語者がこの表現を間違うのをよく耳にする表現です。

その原因はおそらく、fühlenに再帰代名詞をつけて形容詞をつければ「(形容詞)な感じがする」という意味になると理解している人が多いからでしょう。

sich fühlen+形容詞

という公式に単語を当てはめているのですね。

 

でももしそれだけで文を作ってみると

✖ Ich fühle mich kalt.
(寒い感じがする)

✖ Ich fühle mich angenehm.
(気持ちよく感じる)

✖Ich fühle mich nett.
(優しく感じる)

✖Ich fühle mich interessant.
(面白く感じる)

✖Ich fühle mich möglich.
(可能な感じがする)

✖ Ich fühle mich teuer.
(値段が高く感じる)

 

日本語では成り立ちそうな気がしますが、ドイツ語ではなぜかすべて意味のわからない文です。

これも日本語が主語を意識せずに話すことの多い言語だからこそ違和感のない文なのでしょう。

なんで?公式どおりに当てはめてるのに!と思いますよね。

 

答えは

sich fühlen +形容詞

にあてはまる形容詞はごく限られているからです。

公式だけ覚えていてもあまり実用性はなく、どの形容詞なら使えてどれなら使えないのかというもう一つ踏み込んだ知識がいるわけです。

 

ということで、fühlenという動詞をしっかり基礎から考え直しましょう。

まず基礎から。その後応用も勉強します。

 

 

基礎

まず「寒いと感じる」「暑い感じがする」という表現は先ほどのように✖Ich fühle mich kalt/warm.は言えません。

なぜなら肌で感じる物事にはfühlen A(Aと感じる)を使うからです。

肌で感じる対象は名詞にして四格目的語にするのが正しいです。

1.Ich fühle die Kälte.

2.Ich fühle die Wärme der Sonne.

3.Wir fühlen gerade den Sand unter den nackten Füßen.

4.Plötzlich habe ich einen Schmerz gefühlt.

5.Ich fühle keine Schmerzen.

6.Ich fühle, wie sein Herz schlägt.

訳↓

1.寒さを感じる

2.太陽のあったかさを感じる。

3.裸足の足が砂を感じるよ~~。

4.突然痛みを感じた。

5.痛くないよ。

6.この子の心臓の音を感じる。

「暑さ」「寒さ」「砂」「心臓の音」「痛み」などすべて肌で感じるものですね。

☆☆

 

心身の体調がよい、悪いにはsich fühlenを使います。

その時に使える形容詞はだいたい決まっています。この中のどれかです。

gut, schlecht, wohl, unwohl, gesund, krank

これらの形容詞とつくとき、

Ich fühle mich+形容詞

=Es geht mir +形容詞

と同じ意味になります。

Wir geht’s dir?の答えにも使えますね。

 

A: Wie geht’s dir?

B:

Ich fühle mich gut.
(=Mit geht es gut.)

Ich fühle mich noch nicht besser.
(=Mit geht es noch nicht besser.)

Ich fühle mich seit gestern nicht wohl.

Ich fühle mich irgendwie krank.

Es geht mir…の表現はwohlやgesund, krankなどの単語は使えませんが、Ich fühle michには使えます。

 

Ich fühle mich wohl / Ich fühle mich unwohl.はかなり頻繁に使われるsich fühlenの代表的な表現です。↓

1.In der Situation fühle ich mich nicht wohl.

2.Ich mag auch Reisen, aber zu Hause fühle ich mich wohler.

3.Wir haben uns beim Wandern wirklich wohlgefühlt.

4.Ich genieße meine Freiheit, aber ich fühle mich manchmal einsam.

5.Du wirst dich wohler im Umgang mit Kollegen fühlen, wenn du Deutsch beherrscht.

訳↓

1.この状況はやな感じだ。

2.旅行も好きなんだけど家のほうが心地いいな。

3.ハイキングめっちゃよかったー。

4.自由を堪能してるけど時々孤独を感じるね。

5.ドイツ語できたら同僚とつきあいやすくなりそうだね。

 

wohlfühlenという分離動詞も存在します。

が、私はここで使うwohlを形容詞と捉える方がいい気がします。なぜなら2)の例文のようにwohlは比較級や最上級で使うこともできるからです。分離動詞の前つづりは基本的に変化できません。また否定するときはnicht wohlと同じ意味でunwohlということもできます。

また、人に何かをしてもらって「悪いなぁ」といった感情表現にも使うことが出来ます。

Sie gibt mir jedes Mal ein Mitbringsel. Ich fühle mich irgendwie schlecht.

=毎回おみやげ買ってきてくれるのがなんか悪い気がするなぁ。

 

ここまでが基礎。

これ以上の形容詞を使いたい人は応用を学びましょう。

 

 

応用

Ich fühle mich +形容詞

に当てはめることのできる形容詞を2つの条件に分けて考えるとわかりやすいです。

が、各形容詞の使い方をある程度知っている必要があるかもしれません。

 

第1条件:「人」を主語にできる形容詞のみ置き換え可能。

たとえばeinsam(孤独だ)

Ich bin einsam.(私は孤独だ)

と「私」を主語にすることができます。

これは置き換え可能です。

=Ich fühle mich einsam.
(私は孤独を感じる)

 

またschuldig(有罪・悪いことをする), verantwortlich(責任がある), sicher, unsicher, groß, kleinなどの人を主語にして使う形容詞も置き換え可能です。

Ich bin schuldig.
(私は有罪だ。私が悪い)

=Ich fühle mich schuldig.
(私が悪いきがする。)

☆☆

Ich bin verantwortlich.
(私は責任がある。)

=Ich fühle mich verantwortlich.
(私は責任を感じる)

☆☆

Ich bin groß.
(私は背が高い)

=In Japan fühle ich mich groß.
(私は日本では背が高く感じる)

seinを使うときとsich fühlenを使うときは少し意味は異なりますね。

最後の文は日本では他の人は私よりも小さい人が多いので、自分が背が高くなった感じがする(実際はなっていない)という意味です。

seinの文は「私は~である」という事実を表しているのに対し、sich fühlehの文は事実は関係なく、自分がそういう気がしているという曖昧な表現です。

なので、次にあげるように自分ではっきりと自覚ができる感情や性格の形容詞などにsich fühlenは使えないのです。

 

では「人」を主語にできない形容詞とは?

たとえば

kalt

warm

angenehm

bequem

möglich

interessant

のような形容詞です。

 

これらはすべて

Es ist mir kalt.

=寒い(esは非人称

 

Es ist mir angenehm.

=それは気持ちいい

 

Es ist interessant für mich.

=それは面白い

 

Es ist mir möglich.

=それは可能だね

 

となり、人を主語にできません。

Ich fühle michも基本的に人が主語ですから、人を主語にできない形容詞は使えないのです。

 

とはいえ、人を主語にできるすべての形容詞がつけられるわけでもありません。

たとえば

dankbar(ありがたい)

これは人を主語にして

Ich bin dankbar.

といえますが

✖ Ich fühle mich dankbar.

は言えない形容詞です。

 

angespannt(緊張する)もそうです。

Ich bin angespannt.はOKですが

✖ Ich fühle mich angespannt.

は言えません。

 

また性格を描写する形容詞もNGです。

〇 Er ist nett.

✖ Er fühlt sich nett.

〇 Ich bin freundlich.

✖ Ich fühle mich freundlich.

 

じゃあ一体どの形容詞やったら言えんねんとそろそろ突っ込みたくなってきたかもしれませんね。

2つ目の条件を見てみましょう。

 

第2条件:外からの攻撃など、受動の意味をもつ形容詞が置き換え可能。

たとえばこのような形容詞です。

bedroht

=脅迫されている

 

beleidigt

=侮辱されている

 

vernachlässigt

=おろそかにされている

 

verfolgt

=つけられている

 

betrogen

=うそつかれている

 

ignoriert

=無視されている

 

erleichtert

=肩の荷が下りる

 

erniedrigt

=下に見られている

 

geschmeichelt

=へつらわれている

 

verraten

=裏切られた

 

これらはすべて人を主語にして使います。そしてほとんどがネガティブな受動態の意味をもつ形容詞です。

過去分詞の形をもつ形容詞という言い方もできますね。

基本的に「別の人から何かをされている」状態を表す形容詞に対し、「こんな仕打ちを受けていると感じている」という言い方をするのです。

簡単な例をどうぞ↓

Ich fühle mich beleidigt.

In der Kindheit habe ich mich oft bedroht gefühlt.

Ich fühle mich oft ignoriert.

Ich habe mich vernachlässigt gefühlt.

Ich fühle mich betrogen.

このような使い方が一般的によく聞かれる気がします。

 

 

まとめ

つまりsich fühlenとはおおまかにいうと

1)心身の調子を現す(gut, schlecht, wohl, gesund….)

2)自分が(事実は知らないが)、何かである感じがする(einsam, schuldig, groß, klein…)

3)他人から何かをされた感じがする(bedroht, ignoriert, verfolgt…)

文法だけでなく、意味と感覚も大事ですね。でも真摯にドイツ語に向き合い、たっぷり時間をかけるとその感覚がおのずとついてきますよ。

 

動画はこちらです↓

 

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