gehen v.s. fahren【ドイツ語動詞・応用】


gehenとfahrenの使い方は学習したドイツ語とネイティブドイツ語に大きな違いがあります。

私たち非ネイティブがまず語学学校や本で習うことは

gehen=歩いて行く

fahren=乗り物で行く

fliegen=飛行機で行く

という3種類かと思います。

 

たとえば試験で

Ich (     ) mit dem Auto zur Arbeit.

という問題があればfahrenが正解です。gehenやfliegenと書くと間違いになりますね。

入門用のgehen, fahren, fliegenの解説はこちら。

なので私たちは車で行くときはfahrenを使うし、歩いて行くときはgehenを実際に使っています。

ほとんどの人はそうだと思います。

 

しかし、ネイティブの日常の発言を注意深く聴いたことがありますか?

たとえば今日の我が家での夫(ドイツ人)との会話です。

“Ich gehe kurz zu meinen Eltern.”

=ちょっと両親のところ行ってくる。

これは夫の発言ですが、実際には車で行っています。

 

さらに私も

“Ich gehe nachmittags ins Fitnessstudio.”

=午後、ジムに行ってくる。

と告げましたが私はいつもジムに自転車で行っています。

語学学校で習った内容だとこの2つの文はどちらもfahrenでないとダメなはずです。

 

ネイティブが近くにいる人、またはドイツ語で動画などを見るときには注意深く聴いてみてください。いつgehenを使っていて、いつfahrenを使っていますか?

日常の範囲でどこかに行くときは乗り物で行こうが何でいこうがgehenを圧倒的に多く使っていませんか?

☆☆

 

また、ネイティブは

“Ich fahre im Sommer nach Australien.”

=夏にオーストラリアに行くんだ。

といった表現も平気でします。

ドイツからオーストラリアまではどう考えても鉄道やバスで行ける距離ではありません。明らかに飛行機です。でもなぜfliegenを使わないの?

こちらも矛盾していますね。

 

つまり何が言いたかったかと言うと、gehenとfahrenは語学学校で勉強した内容と実践とでは、日常で全く別の使われ方をしているということです。

実際ネイティブの発言を聴いていると、「歩いて行く」といいたいときはgehenよりもlaufenを好んで使う人が多いです。laufenのほうが「歩く」という確実な意味なのですね。(Ich laufe zum Supermarkt.など)

ただもちろん、語学学校で習ったものが間違っているわけでは決してなく、あの使い分けはどの手段を使って行くかを強調したい時のみに使う表現なのですね。

 

たとえば先ほどの夫の発言↓

“Ich gehe kurz zu meinen Eltern.”
=ちょっと両親のところ行ってくる。

これに対して私が

“Womit gehst du?”
=何で行くの?

と訊いていたとしたら、

“Ich fahre mit dem Auto.”
=車で行く。

と返ってきたはずです。この文にgehenを使うと間違いです。

 

ただ、夫が始めの文で

“Ich gehe mit dem Auto zu meinen Eltern.”

と発言していたら、これは不思議なことにおかしくありません。この時のネイティブの頭の中は私の想像ですが、私に伝えたかったことが“どこに行くか(zu meinen Eltern)”のほうが重要であり、“何で行くか(mit dem Auto)”が重要ではなかったからと言えます。もちろんネイティブは反射的に単語を選んでいるのですが。

☆☆

 

ということでネイティブが日常で使うgehenとfahrenを整理しましょう。

(ここで紹介する内容は口語というカテゴリーではなく、基礎の後の応用です。)

まず日常的な範囲(両親のところに行くなど)と遠い範囲(オーストラリアに行くなど)に分けて考えます。

 

日常的な範囲ではたとえば

・仕事に行く

・歯医者に行く

・買い物に行く

・クリスマスマーケットに行く

・祖父母のところに行く

・海に行く

usw….

これらは歩いて行こうが乗り物でいこうがすべてgehenで表すことが出来ます。逆にfahrenのほうは歩いて行くときは使えません。

・Ich gehe zur Arbeit.

・Ich gehe zum Zahnarzt.

・Ich gehe einkaufen.

・Ich gehe auf den Weihnachtsmarkt.

・Ich gehe zu meinen Großeltern.

・Ich gehe ans Meer.

どんな手段で行ったのかが重要でない場合はすべてgehenです。(なぜ行先の前にzuやanやaufという違う前置詞がついてるの?どう使い分けるの?はこちら参照→場所の前置詞

もちろん乗り物でいくことを強調したいときはfahrenを使ってもかまいません。

また乗り物で行っても、行先のほうが重要な場合は

Ich gehe mit dem Auto zur Arbeit.

と言います。(初級のテストで書いたら間違いですが、意図をしっかり理解していれば正しい文です)

 

それでは遠い範囲へ行くときはどうなるのでしょう?

たとえば

1)海外に行く

2)海外旅行に行く

3)ドイツ(旅行)に行く

4)ドイツ(大学・仕事など)に行く

5)韓国(出張)に行く

6)韓国(留学)に行く

 

これらをドイツ語にしてみると・・

1)Ich gehe ins Ausland.

2)Ich fahre ins Ausland.

3)Ich fahre nach Deutschland.

4)Ich gehe nach Deutschland.

5)Ich fahre nach Korea.

6)Ich gehe nach Korea.

gehenが使えないものがあります。それは2)、3)、6)で旅行や出張など短期間、遠い範囲に行くときですね。

つまり遠い範囲で使うgehenとfahrenは

gehen→長期滞在で行く時

fahren→短期滞在で行く時

と分かれることができます。

 

ネイティブの理解では

gehenは行きっぱなし(戻るとは限らない、戻る日が決まっていない)

fahrenは行って戻ってくる(往復の意味が含まれている)

となるそうです。

だから先ほどのIch fahre im Sommer nach Austrarien.という発言は、乗り物でオーストラリアに行くという意味ではなく、オーストラリアに短期滞在で行くという意味で使われたfahrenだったわけですね。

 

まとめると

・日常の範囲ではすべてgehenが使える

・遠い範囲では往復が前提で行くときはfahren, または長期滞在のときはgehenを使う

ということでした。

ちなみにfliegenも、「ルフトハンザで行く」など飛行機で行くことを強調するときにのみ使うといいです。

 

☆☆

 

最後になりますが、例外もありますので注意を。

「スキーに行く」はSki fahrenという決まり表現だと習います。

しかし

Ich fahre Ski.というネイティブはあまりいないです。

どう言うかというと

Ich gehe Ski fahren.

Gehst du im nächsten Urlaub Ski fahren?

のようにgehenを本動詞として使います。

しかし過去の形で言いたいときは

Ich bin Ski gefahren.

Bist du schon einmal Ski gefahren?

と、fahrenを本動詞にすることもあるし

Ich bin Ski fahren gegangen.

Bist du schon einmal Ski fahren gegangen?

とgehenを本動詞にして言うこともあります。

このへんのニュアンスはややこしいですね。

後者のgehenを使った表現は、今日紹介したgehenの使い方と同じで、車で行こうが電車で行こうがgehenなのですね。

動画解説はこちら↓

 

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