【入門】ドイツ語独学のはじめ方と手順・このサイトの使い方


独学とはここではインプットのみを指します。アウトプットの独学は不可能です。また一部の人を除き、ほとんどの人が独学でインプットしても何となかるのはA2までです。完全独学でB1をした後の人を軌道修正するのは経験上かなり大変で時間がかかります。指摘ができる先生に早めに見てもらってください。

 

ドイツ語は、インド・ヨーロッパ族のゲルマン語派に属す言語です。同じ場所に属す言語に英語、オランダ語があります。

つまり英語、ドイツ語、オランダ語の間には、主に文法に一定の共通性があります。

ということは英語/オランダ語を高いレベルて使いこなせる方とそうでない方では、ドイツ語の勉強法が変わってきます。

英語の解説でドイツ語を勉強するほうが間違いなくスムーズに理解できるし、単語の暗記も速い。さらに質の高い動画も無料でたくさん上がっています。できる方はそちらで勉強したほうが明らかに効率がいいです。

このドイツ語学習サイトでは(私がそうだったことから)主に英語の知識がない方でもドイツ語を独学(インプット)、習得がある程度できるように構成しています。

具体的には(日本の学校教育の英語授業のような)文法は正しいがそれネイティブは使わない、ということを徹底的に避け、実際に日常でよく使われている例文を使って感覚と論理の両方から理解し、全体像を作っていきます。

また日本語の母語者が間違えやすい、そして理解しにくい部分には特にスポットをあてて解説しています。
日本語とドイツ語が感覚的にあまりに遠い言語であるため、正しくドイツ語を理解するにはある程度までは母語との比較が欠かせません。
いつも日本語⇒ドイツ語に直訳する癖をつけてしまうのもあまりよくありませんが、なんとなく理解するよりも直訳できっちり理解するほうが結果近道かもしれません。

言語の基本は「コミュニケーション」つまり会話です。文字のない話すだけの言語はあっても、文字だけあって会話のない言語というのは存在しません。なのでこのサイトの勉強ももれなく「会話」に重点を置きます。

とはいえ会話と簡単に言っても、話すことだけではありません。相手の話を理解できないと会話にもなりません。また理解するには単語や文法の知識が必須です。単語や文法を勉強しようと思ったら読めなければなりません。つまり「会話」しようと思ったら全部しなければならないのです。

最終的には言語学習において一番難しいともいえる、日本語を話さないドイツ語ネイティブの人たちとドイツ語で会話や議論ができることを目的としたドイツ語習得を目指します。しかし数十年、または一生勉強しても今日本で出版されている一般教材ではほぼ無理ゲーです。それをなんとかすべくこのブログを立ち上げました。

またこのブログやYoutube動画では、例文の質にこだわっています。どの例文もそのままドイツ人との会話に使って相手に違和感がないようなものを使っています。筆者は日常言語が完全にドイツ語なため、常に現地で使われているなじみ深い表現を取り入れています。

また例文に対する日本語訳も「そんな表現一回でも使ったことある?」みたいな日常と結びつけにくい直訳ではなく、想像しやすいように意訳一択です。
日本語で書かれたドイツ語学習の本やサイトには、文法は正しいものの実際には使うと違和感がある表現が残念ながらよく見られます。旅行会話集のような一見簡単そうに見える本でも・・(以下略)。

だから私はどんなに偉い人であれ非ネイティブの人の解説を自分より信用していません。(自分の考えも常に疑っていますが)それがドイツ語を専門に研究する大学教授であってもです。カフカの小説や文体は研究できる、ニーチェのドイツ語は読める、難しい本の翻訳はできるけど、日常で使われている表現を知らない、話せない人はたくさんいます。むしろ実践では話せない人のほうが多いんじゃいかという感じすらします。

同じドイツ語でもどこを勉強しているかによってドイツ語力はそれぞれ異なるのです。それほど言語とは深く、一生専門的に勉強しつづけてもすべてを網羅することは不可能なのです。

私はカントの書いたドイツ語はまともに読めませんが、現代のドイツで話されている実践的なドイツ語については口語を含め詳しいです。

言語は生きています。常に新しい語彙が現れ、表現も変わっていきます。私はその流れを追いながら自分のドイツ語を高めていっています。

もう一度言いますが私の目指すドイツ語習得とは、自己満足でも楽しみでもドイツ語試験に合格することでもなく、現代に生きるドイツ語のネイティブと対等に会話、さらにが議論できる、また聴く側にストレスを与えないドイツ語を話すことです。そしてドイツ語圏での生活や人生で自分を生きやすくすることです

ただあなたが天才でなかったらそのレベルになるのは少なくとも20年は見積もって下さい。現地に住んでいても、です。特に1対1ではある程度話せても、グループ内で対等に話したり議論をすることはほとんどの人が一生かかってもできないでしょう。ドイツ語は日本語母国語者にとって文化面も含めそれぐらい難しいです。

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このドイツ語学習サイトを作るにあたり日本人問わず非ネイティブの人が書いたドイツ語解説や例文、サイトは基本的に参考にしていません。日本で研究されているドイツ語文法などについては一切読んでおりません。

参考にしているのは主に自分の耳、ドイツ人との日常会話、ドイツ人の作った動画やブログ、ドイツ人の投稿する掲示板サイト、ドイツ人がドイツ語で書いたドイツ語学習本、ドイツ人のためのドイツ語辞書(DUDEN)、またドイツ人が英語で書いた本などから構成を考えたり例文を考えています。私が参考にしている本・サイト一覧。どれも厳選しています。

もちろん、このサイトは誰でも学習に利用していただいて構いませんが、私自身は旅行会話や試験などの小手先の勉強ではなく、真摯にドイツ語に向き合い文化も含めて理解しようとする人にフォーカスをあてて作っています。

やった先にはその努力に相応する、新しい世界が待っていますよ(*^-^*)

それでは記念すべきドイツ語の第一歩へこのサイトを見に来てくださりありがとうございます。

私もまだまだ途上ですが、あなたより先に始めた分、たどってきた道や失敗を通して有用なアドバイスができるかもしれません。よろしくお願いします。

ドイツ語の世界へようこそ!

 

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まず、語学の勉強自体が初めてである、またドイツ語の知識をまだ全く持っていない人が最初にはじめやすい方法をお伝えします。

 

手順ゼロ

まずAnkiのアプリをダウンロードしてください。どの言語を勉強しても単語は大量に覚えなければなりません。Ankiアプリで毎日単語を練習するのが個人的にはベスト。私も今でも毎日しています。

私は1年ぐらい前からAnkiを始めました。これは私のAnkiリストの1ページ目です。これらを毎日ランダムに練習できます。

注意点は、ankiに入れる文は必ず文法も理解しており説明できる文を入れること

構造の理解できない文を暗記するだけでは身につきません。最初は身近なモノの名詞など(コップや鏡など)から覚えていくのも分かりやすくていいでしょう。

 

手順1

・日常的にあなたが最もよく使っている形容詞を日本語で10こ挙げてください。ふだん、あまり意識したことがないかと思います。なのでここで一度自分が普段使っている形容詞はなんだろうと考えてみましょう。(※日本語の形容詞は「い」で終わる単語が一般的。おいしい、きれい、すごい、あついなど、毎日使う単語だらけ!)

言語習得は、母語で日常的に使っている言葉を置き換えることから始まります。

・ポイントは形容詞です。なぜならそれだけで完結できる上に、(少なくとも最初は)変化形もいらず、感情表現としてしょっちゅう使えるから。語学学習の初級者にとってこれほど都合がよく、簡単なことはありません。

・形容詞を10こ出したらそれにあてはまるドイツ語をこの動画から探して抜き出しましょう。きっと最初の数十秒におおかたあるはずです。形容詞単語の一覧を見て探すのもいいです。

・抜き出したら発音を聴き、真似してみましょう。発音は変でもかまいません。アルファベット表記なのでほとんど読めるはずです。

・日本語でその形容詞を使うたびにドイツ語におきかえてつぶやきましょう。今すぐに。そして毎日。

たとえば朝起きて「寒いなぁ~!」と感じたらすぐに「寒い」をドイツ語に置き換えましょう。(寒い、暑いなどの気候の表現は10こに入っているはず。)「ドイツ語難しい~!」なんて何度も言いたい言葉では?それなら、難しい⇒schwierigと置き換えて毎回叫びましょう。

形容詞はスモールトークのはじめや、日常的なコミュニケーションでとても有効的に使えます。10こ覚えたら次の10こ・・とどんどん増やしていきましょう。動画にある200の形容詞は、どれも日常的によく使われています。1つでも多くの単語を覚えて言えるだけでなく、言われて聴き取れるよう耳にも焼きつけましょう。

手順2

・ドイツ語の発音の基礎を学びます。この動画が一番わかりやすく、ネイティブの発音でおすすめです。

・しかし大事なこと。発音の鍵は「口」や「技術」ではなく、「耳」です。発音は自分の耳で聴いて習得すること。他人に手取り足取り教えてもらうことは長い目で見るとゼロどころかマイナスになります。これは独学であろうが留学であろうが同じです。特に非ネイティブに教えてもらったりするとその人の発音の癖まで真似る羽目になるので大大大マイナス。(しかしアドバイスをもらって自分で試し、消化するのはおすすめです。)
ドイツ語の発音の規則は本で十分です。(たとえばeiはアイと発音するなどは読めばわかる。)もう一度いいますが、発音だけは自分で耳を訓練するのが一番近道です。

・発音を自分の耳で聴いて学ぶと、同時にリスニングも上達します。一石二鳥です。先ほどの形容詞の発音もさらに明白になるはずです。

・注意なのは、出来ない発音に最初から何度もこだわらないこと。極端にいえばはじめたばかりの人が「R」の発音にぶち当たり、その練習ばかりするという例。そしていくら練習してもできないから「ドイツ語難し~!これは無理や!」ってなっちゃう。できないのは当たり前だよ。完璧主義にならないことは語学学習の鉄則です。

「R」や特定の発音が変でもドイツ語は話せます。私の動画の発音(50秒あたりから)を聴いてみてください。毎回「R」の発音変わってたりするのが分かるはずです。

・しかし日本語の場合、「R=ら行」は一種類の発音しかないので、あなたが日本人なら「L」と「R」の発音を自分なりに使い分けるようには、この段階でしておきましょう。「a」と「ä」と「e」の使い分けなども同じです。

・ポイントは、発音の練習は初級のはじめに全部やるのではなく、段階を追って徐々に慣れていくことをお勧めします。中級になっても上級になっても、発音&イントネーションの練習は必要です。

・アルファベットの発音のほかにもう一つ大事なのがアクセントです。こちらのほうが日本語母語者にとっては一人でやりにくい難しいものです。なぜなら声の出し方と位置がそもそも違うからです。これは私はよく指導しています。

手順3

・しかし少しは発音の練習に慣れておきましょう。その目的は、「完璧に発音できる」ためではなく「聴いて理解できる」ようになるためです。短い挨拶の動画を繰り返し聴くことをおすすめします。ここに出てくる例文はすべて覚えてもいいぐらい、よく使われます。ドイツ語のコミュニケーションの基礎の基礎。ドイツ語の挨拶のまとめ記事はこちら。

手順4

・ドイツ語の文法開始。このサイトの文法は、書いてあるとおりに真面目にやれば独学でもきっちり理解できる濃い内容です。ここの文法を網羅するには長い時間がかかりますが、全部やれば上級のその先に立った時、結果的に近道になります。

・しかしこの文法だけを順番にメインでするのはおすすめしません!!最初のとっかかりだけです。

最初に習う文法の動画を見てみましょう。理解出来たらそれを繰り返し使いましょう。聞いた後に目でもう一度見る=記事を読むと理解度が深まります。

言語学習では常に、聴くこと(耳)と読むこと(目)をどちらも使って習得することを心がけましょう(インプット)。そのために文法解説の動画文法の記事を両方用意しています。どちらからもインプットしましょう。

また、各文法を学習したあとは必ず練習問題を解いてみること。その都度勉強したばかりの文法の理解度を確認できます。練習問題は移動時間などのすきま時間を利用してやる習慣をつけましょう。回答もすぐ下についているのでやりやすいです。

また、文法の開始と同時にすこしずつ基本的な単語も覚えていきましょう。聞き流し動画は毎日の習慣、またすきま時間に大変便利です。

また受け身のインプット法だけでなく、少しばかりのアウトプットにも始めから慣れておきましょう。アウトプットとはドイツ語の文を自分の頭で考えて作ること、または会話などのふさわしい場面で学んだことのある文などが使えることです。他人の文を声に出して読むだけ、聴いて真似するだけはアウトプットではありません。学んだ文法や単語を使って自分で文を書いてみること(アウトプット)は苦しい分、効率的です。

しかしアウトプットは一人ではできない分、ミスを指摘してくれる、または何が間違っているのかを教えてもらえる誰かの助けが必要でしょう。ちなみに文をまるまる覚えるのもいいですが、その中から単語を少しでも変えたりして自分で文を作る努力をする事。

 

手順5・本番のはじまり

さて、ここまでやってみて嫌にならなかった人、もっと知りたい勉強したい!と思った人はドイツ語の現地の教科書を一冊持ちましょう。

ここからが本番です。

意を決してこの本を購入してください。現地の語学学校で使う教科書です。

Begegnungen A1

現地の教科書の中で私が独断で最優秀賞をつけている教科書です。

この教科書以外、一切の文法書などを購入する必要はありません。教科書とこのサイト+動画で十二分に学べるようになっています。

独学で勉強する場合はこの教科書をメインに、そして私のブログと動画はその補足にする形でつかっていただくのが本望です。

教科書はすべてドイツ語で書かれているのでできればレッスンを受けた方がいいですが、難しい場合は独学し、分からない時にブログや動画に来て分からない語を検索してください。すると日本語で解説があり理解することができます。

独学に大事なことは、何か一つに偏った勉強をしないこと。ひたすら単語だけ、ひたすら書くだけ、ひたすら文法だけ・・といった学習です。日本語母語者にありがちです。文法書を買ってひたすら文法の問題を解く人はとても多いですね。私もそれやったことがありますが後々時間の無駄だったと思います。

また文法だけを勉強する、書くことに偏って写しまくるなどの偏りをなくすこと。

教科書を順番にやれば文法だけでなく単語、表現、リスニング、読解、さまざまなものが出てきますので偏りがなくなります。

質問がたまったらカスタマイズレッスンを取って私を質問攻めしにきてください。(1回~可能)

完全な独学では分からないことがそのままになったり間違えて理解したままになったりして結果遠回りになります。

一回のレッスン料はかかりますがその分、それ以上のものが得られるはずです。

また教科書のA1が終わったら同じ方法でどんどん次にいきましょう。進めば進むほどこのサイトと動画は役に立つでしょう。↓

Begegnungen A2

Begegnungen B1

Erkundungen B2

Erkundungen C1

 

 

早い段階で覚えていくドイツ語。

ドイツ語の自己紹介ドイツ語文法1ドイツ語文法2を理解できたあたりで勉強することをお勧めします。少し難しいかもしれませんが次の文法に進んだ時に理解度が上がります。

数字はなるべく早い段階で覚えましょう。どこよりも詳しいドイツ語数字の動画があります。聞き流しできるので何度も聴きましょう。

・日常生活をドイツ語に置き換える、という練習が最初はとっても重要だといいましたが、「私の一日」について言えるようになるサイトと動画がこちら。まさに日常生活のつぶやきにお勧めです。

・スモールトークに有効な天気の表現も早い段階で知っておいて損はありません。まずは形容詞から。

・単語は少しずつ覚えていかなければなりません。数千語を網羅する単語リストが用意されていますが、コツコツと時間がかかる大変な作業です。聞き流し動画を使って耳から入るのがおすすめ。

ドイツ語の文法や単語を型通りに学ぶのは大事ですが、なかなか実践に向かないことも多いです。教科書を勉強しながら必要に応じてドイツ語の動詞ドイツ語の例文、またネイティブが使う生きた表現を習得し、ドイツ語の表現の仕方、全体像を少しずつ掴んでいきましょう。日本語からドイツ語への直訳がいかに役に立たないか思い知らされます。

 

ドイツ語学習用の記事すべて

・このサイトと動画はドイツ語を真剣に学ぼうと努力している大人だけでなく、ドイツ語が必要な子供たちやドイツ語に興味を持つ若い学生さんたちも自由に利用でき、また上達の助けになれるようすべて無料で公開しています。語学学習は若ければ若いほど間違いなく上達がはやい。もちろん、高齢から初めてもゆっくりかもしれませんが続ければ必ず上達します。

・外国語学習サイトには学習者の無知を利用した詐欺サイトや質の悪いサイト、動画があふれかえっています。
ネイティブに学べるのが一番確実ですがそうできない場合、非ネイティブの誰に学ぶか、はとても重要な問題です。
信用できるサイトの選び方と語学に対する間違った認識を書いた記事を読んで、正しい位置からスタートしましょう。
そしてできるだけ早く、ドイツ語でドイツ語を勉強できるようになりましょう。

・ドイツ語学習を含めたブログ、動画解説はすべて私(ナナ、日本人)が一人で構成しています。聞き流し動画のドイツ語発音はドイツ人ネイティブです。

・動画やブログでは独学でインプットは限りなくできますが、アウトプットを一人ですることはできません。なぜならコミュニケーションも一人ではできないからです。そのため、人数に限りはありますがレッスンも提供しています。詳しくはこちらのレッスンのご案内をご覧ください。

・たくさんの日本語母語者の方々がこのサイトを活用し、ドイツ語を学び、人生選択肢の可能性が拡がるよう応援しています!

はじめたばかりの方へ、ドイツ語についての質問はこちらからどうぞ。一人で悩まずお気軽に質問してください。

 

このサイトや動画は空き時間に自分のペースで作っていますので何年、また何十年とかけてゆっくり考えながら常に新しい、そして膨大なドイツ語を私の頭でゆっくり処理しながら作成をしてゆく予定です。(嫌にならないかぎり)

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最後に、言語と文化は深くつながっています。ドイツ語の習得とはドイツの文化を学ぶこととでもあります。

ドイツでの日常会話内容を切り取った記事ドイツの大学で起こった出来事など、いろいろなドイツ関係の記事を随時更新しています。

 

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